第2回 戦略課題を確実に捉えるマーケティングROI(後遍)【連載】「変わる」広告会社(2/2 ページ)

» 2013年03月04日 08時08分 公開
[櫻木裕之(さくらぎ・ひろゆき),博報堂]
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「課題/教訓の本質」を分析する

 続いて、これらの調査結果から「課題/教訓の本質」を分析する視点について、先述した追求しておきたい3つの「顧客意識」に基づいて紹介する(図14)。

図14 顧客意識分析の分析視点

 最初に、(1)各顧客ステージの「顧客行動」の背景にある「顧客意識」では、自社ブランドにおける「離脱ステージ」「歩留まりステージ」の「顧客意識」に着目する。「離脱ステージ」では、そのステージの「顧客意識」から離脱した本当の理由を抽出することで、そこに潜む「課題の本質」を捉えていく。「歩留まりステージ」では、そのステージの「顧客意識」から歩留まりの本当の理由を抽出することで、歩留まりを高めるために有効な「教訓の本質」を捉えていく。

 次に、(2)ブランドスイッチの背景にある「顧客意識」では、自社ブランドにおける「他社ブランドへの流出時」「他社ブランドからの流入時」の「顧客意識」に着目する。「他社ブランドへの流出時」では、流出した顧客の「顧客意識」から、ブランドスイッチした本当の理由を抽出することで、他社ブランドへの流出に潜む「課題の本質」を捉えていく。「他社ブランドからの流入時」では、流入した「顧客意識」から、ブランドスイッチした本当の理由を抽出することで、他社ブランドへの流出を減らし、自社ブランドへの流入を増やすために有効な「教訓の本質」を捉えていく。

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