企業サイト訪問のうち、コンテンツに満足しているのは半数だけ――。もし、その訪問者が購買検討プロセスにあるとしたら、ビジネスチャンスの喪失につながりかねない。ユーザーの「タスクフローの整理」から始める企業サイトの「ユーザー中心コンテンツ設計」の勧め。アンケートが明らかにする顧客のキモチ、続編。
B2Bシーンにおける顧客の検討プロセスでは、個人の情報収集から始まり、企業としての検討/導入に至るまで複雑な過程を通らざるを得ません。この複雑な検討プロセスの中、顧客に受け入れられるにはどうしたらよいのでしょうか? 「第2回 調査データから読み解くBtoB商材の導入検討に関する新事実」では、“あっちを向いている顧客に、こっちを振り向いてもらい”、自社商品/サービスの導入検討を推進してもらうヒントを、IT製品/サービスの導入者向けに実施した最新リサーチ「ITサービス導入者の実態調査」(2011年12月弊社実施)から読み解きました。 今回は「ユーザーが求めている情報」に関するリサーチ結果をさらに深掘りして考察します。
ユーザーは「月平均で3.3回、ベンダー/サプライヤーの自社サイトを閲覧している」という結果が出ています。その他の行動である「展示会へ行く」「営業担当に会う」と比べても、「自社サイトを閲覧する」は頻度が高く行われる行為です。場所、日時を制限されず、情報収集できる手段として、「自社サイトを閲覧する」はIT製品購買検討者にとってすでに日常的に行われる検討手段になっている、と言えます。
IT購買にかかる期間は半年〜1年と長いのが特徴です。以前お伝えしたとおり、その間ユーザーは、何度か稟議をあげることを断念しつつも、情報収集から検討準備を繰り返す、という行動をとっています。注意すべきは、このような「長期にわたり」「稟議をあげるために情報収集をしている」ユーザーが御社のサイトを訪問した際に、きちんとお役にたてるような情報を用意できているかどうかです。
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