第15回 「メディア」から「トピック」基点のPRキャンペーンへ――ほっぺをなくした「くまモン」はなぜ話題になるのか?【連載】インターネット時代の企業PR

現代のPRキャンペーンにおける成功の可否は、PR担当者が話題になりそうな「トピック」をいくつ把握しているか、関心の接点を作り出すことができるかにかかっている。「メディア」から「トピック」へ。これがキーワードである。

» 2013年11月14日 08時00分 公開
[細川一成,電通パブリックリレーションズ]

くまモンが巻き起こした騒動

 先日、熊本県の「営業部長」くまモンの公式Twitterアカウントから発せられたこのようなツイートをきっかけに、ソーシャルメディア上で、ある出来事が大きな話題になりました。

 「ボク、なんか変じゃないかモン?」

 このツイートと同時に投稿された画像をよく見ると、トレードマークとも言える赤いほっぺをなくしたくまモンの姿が! このツイートをきっかけに「くまモンがほっぺをなくした」「くまモンのほっぺを探せ」という大キャンペーンが始まります。翌日には都内で大々的な呼びかけが行われ、ソーシャルメディア上でも多くの人が「かわいそう」「笑った」「ここで見つけた」「ほっぺがなくてもかわいい」など、この事件について言及しました。

 結局このほっぺは今月に入って発見され、その旨発表されるのですが、オチは「熊本県の赤くておいしい食べ物を食べて、ほっぺが落ちてしまった」というもの。YouTubeで一部始終がまとめられた動画が公開されています。

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