リード育成を実施している企業はWebの閲覧履歴などを利用してリード評価を行っている。One to Oneメールも無計画に送っていては意味がない。今回は、リードのニーズに対応したメール配信やオファーの提供方法を検討する。
シャノンが行った「2012年度国内BtoBマーケティングの現状と課題」調査結果について何度かご紹介していますが、同調査では「リード育成への取り組み状況」についてもリサーチをしています。
「2012年度国内BtoBマーケティングの現状と課題」ダウンロードはこちらから
それによると、リード育成を実施している企業は全体の17%に過ぎないことが分かりました。実施内容としては、メールDM(34%)、セミナー(29%)が圧倒的に上位を占めています。
そして、実施企業ではどういった基準でリードを評価しているかとの問いには、「戦略的ターゲットかどうか」(58%)、「企業規模」(37%)、「導入検討時期」(34%)、「業種」「決裁者レベル」(32%)、「セミナー参加履歴」「役職」(30%)などが上位に並んでいます。
これらの結果を見ると、リード育成を実施している企業は、企業属性や各種履歴を併せてリード評価を行っていることがうかがえます。本連載「第2回 『売り上げに直結させる』ためのマーケティングデータ管理」でもお伝えしたように、行動履歴は人の心理状態の表れと言えます。リードを評価するには、行動履歴をタイムリーに収集/データ化して心理状態を推測する、つまり“見える化”して活用することが不可欠と言えるでしょう。
ここからはリード育成の重要性を検証したいと思います。ある任意の条件で抽出したリードに対し、育成アクションを施した方がアポイント獲得率が上がることをご理解いただければと思います。では、実際に弊社(シャノン)で実行したものをいくつかご紹介しながらその効果をみてみましょう。
「1カ月以内にWebサイトに訪問したリード」を実際に抽出してみると、その大半がWebサイトで資料請求や資料ダウンロードを実施したためすでにアプローチ済みであり、結果として新たにアプローチ可能なリードは少ないことが分かりました。
多くの企業では「このようなリード」がリードとして認識され、営業がアポイントを取るために活用されているというのが現状なのではないでしょうか。
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