本連載では、世界的にも浸透しつつある「Creating Shared Value(共有価値創造)」という考え方とマーケティングコミュニケーションをテーマにお話していきたいと思います。
はじめまして、ビルコムの小川丈人です。
15年ほど前に広告業界に入って以来、クリエイティブディレクター、コミュニケーションプランナーとして企業のマーケティングコミュニケーションを支援させていただきながら、常に、新しいコミュニケーションの在り方を模索し続けています。今回からはじまる本連載では、世界的にも浸透しつつある「Creating Shared Value(共有価値創造)」という考え方とこれからのマーケティングコミュニケーションをテーマにお話していきたいと思います。
はじめに、近年の企業マーケティング課題について考えてみると、「モノが売れない」「従来の広告的手法が効かない」などが挙げられるかと思います。これらは立場によって賛否が多少分かれるところですが、おおむねクライアントである企業側から漏れ出してくる声です。そうなった背景には、ご存知のように経済の縮小傾向、“モノからコトへ”という価値観や消費性向の変化、ソーシャルメディア、スマートフォンなどの普及によるメディア接触の多様化などがあります。特に日本においては、2011年の東日本大震災がそれらの変化を加速させたとも考えられています。
第1回 目指すは企業、生活者、社会のTriple-Winモデル、共有価値創造の実現が競争優位を創造する
第2回 「社会の役に立ち、生活者から共感を引き出す、自社でしかできないこと」を考える
第3回 価値の変遷〜選ばれるための理由となりえる「価値」について考える
第4回 あの「体脂肪計タニタの社員食堂」が生まれたヒントは? 〜Value Reframing 自社の提供価値を再定義することから始めるストーリー〜
第5回 広告枠に依存しないコミュニケーションをビルディングする重要性について
【第2回】サンダーバードプロジェクトが成功したわけ
第5回 コミュニケーションデザイン――ユーザー視点でコミュニケーションのシナリオを考える
オウンドメディアでのエンゲージメント向上に関する調査、アイ・エム・ジェイ
iPadは自社メディアになるか――「情熱の系譜」と効果測定
トリプルメディアを駆使、「情熱の系譜」舞台裏Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.