第2回 コンテンツがContent(非可算名詞)であってContents(可算名詞)ではない理由【連載】コンテンツマーケティングとは何か?(2/2 ページ)

» 2013年03月22日 07時27分 公開
[渡辺一男,日本SPセンター]
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コンテンツを非可算名詞的に扱うと、最適なインフォメーションプロダクトが生まれる

 本来のコンテンツが指し示すのは、伝えるべき情報ということは分かりました。ではこのことが、制作プロセスにどのような影響を与えるのでしょう? それは、プロダクトデザインを例にすると非常に分かりやすくなります。

 例えば、あなたが掃除機の開発者に任命されたと想定しましょう。今まで掃除機のことを考えたことがありませんから、そもそも掃除機とは一体何なのかを考えてみるのではないでしょうか? その結果、ゴミを吸い取る仕事をするものという概念にたどり着いたとします。次に、家なのか、車の中なのか、屋外なのかによって必要な機能や形が変わってくることに気付くと思います。こういった思考の後、最終的なデザインを決めるのではないでしょうか? 例えば、ゴミを吸い取る仕事×車の中=充電式小型掃除機と考えると思います。

 コンテンツマーケティングにおいてもプロダクトデザインと同じように考えてみましょう。「何を伝えたいのか」、あるいは「何を解決したいのか」をコンテンツ、ユーザーのその時の状況をコンテキスト、そしてコンテンツを適切なメディアに載せて、必要な機能を備えた最終的な形にしたものをインフォメーションプロダクトと定義すると、「コンテンツ×コンテキスト=インフォメーションプロダクト」と表すことができます。

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