コンテンツマーケティングが必要とされる背景、コンテンツとはそもそも何なのか、適切なコンテンツをロジカルに導き出すためのコンテンツストラテジー、そして、コンテンツにエモーショナルな力を吹き込むストーリーと4回に渡って紹介してきました。最終回の今回は、コンテンツマーケティングを実践する上で最も重要な役割を担う、コンテンツストラテジストという役割について紹介したいと思います。
ブログだけを運用する小規模なコンテンツマーケティングを展開している間は良いのですが、幅広いチャネルを使って本格的なコンテンツマーケティングを実施しようとすると、既存の体制や枠組みではうまくいかないことが増えてきます。そこで必要となるのがコンテンツストラテジストという役割です。まずはコンテンツストラテジストが生まれた背景から紹介しましょう。
Webで扱う情報量が増えると共に、インフォメーションアーキテクチャー等の情報構造に関する考え方は発展してきました。しかしWebサイトでの議論は、どちらかというと技術的なことがメインで、コンテンツについて語ろうとする人は少なかったようです。本来は情報伝達のための主役であるコンテンツが、デザインが固まってから後で流し込む素材という本末転倒の扱いだったのです。コンテンツ軽視の風潮の中、2007年3月にレーザーフィッシュのレイチェル・ラビンガーがコンテンツストラテジーという概念やコンテンツストラテジストの必要性を説いたブログ記事をアップしました。その中で彼女はコンテンツの重要さを見直そうと唱え、コンテンツストラテジーを以下のように例えています。
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