Facebookページ運営者の大きな悩みの1つが、投稿のワンパターン化。「いつも同じような投稿になってしまう」「色々やってみたいけどなかなかアイデアが思い浮かばない」、そんな方に参考になる事例を5つご紹介します。
今回はFacebookページ投稿の「幅出し」に参考になるFacebookページ事例を5つご紹介します。いずれも、お金をかけずにアイデア勝負で投稿の工夫をしているのが特徴。「ブランド」として「いつものお決まりのパターンの投稿」の合間に「変化に富んだ話題」を提供し、ファンに楽しんでもらう演出ができます。今からすぐにでもマネできます。
本記事は「Facebookプロモーション国内事例集」からの転載です(SMM Labにて一部編集してお届けします)。
コンテンツが秀逸で、見せ方もうまい。いいね! やコメント、シェアなどの反応率も10%以上高いときで20%以上という盛り上がりっぷり。築地御厨 内田悟の「やさい塾」のFacebookページをご紹介します。
まず、このページは「やさい塾」として「野菜の見方」を正しく理解してもらうということをテーマに講座や料理教室を開催したり、野菜の販売、本の出版まで手掛けています。そんな「やさい塾」のFacebookページでは、旬野菜の素晴らしさを伝えながらイベントの告知や本の紹介を行っているのです。
ファンと関係性を築くようなコンテンツのクオリティがとても高いのが、このページの特徴。発信しているものも野菜となんらかの関係性がある内容ではあるものの、野菜からテーマを発展させるのが非常にうまいのです。こちらの投稿をご覧ください。季節の節目に、野菜の絵に詩をのせた画像が投稿されています。ファンからは「ホッとする魔法の言葉達」というコメントがつくとおり、提供しているのは情報ではなく精神的にプラスになるものです。
ちなみにFacebookでシェアされやすいものの上位に名言があります。読んだ人の心に響いたり気づきを与えるような投稿は、思わずいいね! やシェアをしたくなるものですよね。
本から調理のコツをチラ見せするコーナー。ポイントは3つ。
もちろん、旬野菜の紹介や野菜購入や調理時に知っていると役に立つ情報を発信しています(下画像、左)。
要はレシピ紹介ですね(上画像、右)。このコーナーも写真の質が高いですし、コンテンツとしても良いのですが……最初にご紹介した2つのコンテンツが秀逸なだけに、もはやこのコンテンツが普通に見えてくる……そして、もちろん本やイベントの紹介もあります。このページが全体設計も優れているなと感じるのがコンテンツのバランスです。
最初の野菜の絵は野菜に興味がない人にも響く内容と2、3、4番目のお役立ちコンテンツは野菜好き、料理好きの人向けの内容で関係性を築いていっています。そして本やイベントなどの直接的な宣伝と各ターゲット、心理ステータスに対応した投稿が用意されています。
最後に、各投稿、ページ全体から運営者の想いが感じられるというのもここまでページが盛り上がっている要因でしょう。細かなところまで本当に素晴らしいページです。感情への訴えかけもうまいのでぜひ実際に築地御厨 内田悟の「やさい塾」のページを見てみてください! そのまま本当のファンになっちゃいそうですよ。
次は、投稿への反応率がコンスタントに2%前後あるとちらく by 栃酪乳業のFacebookページをご紹介します。まさに味があるページです。
国内外、色々な場所で商品であるとちらく牛乳のある風景を撮影。季節が感じられるショットもあり、いいね! やコメントもついています。
こういったライトな投稿は、ネタ切れしにくいので継続しやすく、ファンとのコミュニケーションにもなってよいですよね。
電算係、販売事業部、営業課それぞれの部署から複数人、そして社長や組合長まで! 色々な部署の人が交代で投稿。内容は創立記念日や新商品のお知らせ、写真の朝食、牛乳と相性の良い食べ物紹介など、商品にまつわるものから消防の大会や名言紹介など商品とは関係のない日々の出来事から派生するものまでさまざま。
会社全体でFacebookに取り組んでいるという姿勢や、アットホームな雰囲気が伝わってきます。会社外だけでなく会社内でもFacebookの当番と情報によって新たなコミュニケーションが生まれそうですね。
動画も投稿しているのですが、なかなか味がある内容で興味深いです。牛たちが会話しているように見せてとちらく牛乳の特徴を語っている動画や、生産からコップに注ぐ瞬間まで逆まわしにすることでとちらく牛乳の美味しさの秘密を説明している動画、みんなが牛乳を飲んでおいしいというシーンばかりを集めた動画や、牛乳ひげばかりを集めた動画など。しかも社員や生産農家の人たちが出演していて手作り感満載。
やはり動画なので、閲覧ハードルが高いせいかいいね! 数は他の投稿よりも少ないのですが、商品の魅力+会社の魅力が伝わるような内容になっています。
トンボ鉛筆のFacebookページでは、企業として持ちえるモノや情報を、上質な投稿コンテンツに加工して発信しています。
「かつてのトンボ製品でひとときのタイムトラベル」というセンスの光る副題がついたコーナー、トンボ文房具伝。過去の商品を当時の時代が感じられるエピソードなんかとともに紹介。
これは子供のころなど昔使っていた人からしたら思い入れがある分、反応率が高いだけでなく心理的な企業との距離も縮まりますね。写真が目に入った時点でアテンションをとれるという意味でも効果的なコンテンツです。
【ココにちょっと注目】というコーナーでは、商品のなかに隠された心配りを紹介。なるほど、そういうことだったのか! と思うとともに、商品企画時に細かい工夫がされていることに感動を覚えます。
ファンが3千台にもかかわらず「いいね!355」「コメント38」「シェア38」と、反応率10%以上。広く知られている商品だからということもありますが、普段知ることがない、けれど使う人への心配りが現れている内容だからこそ、高反応なのではないでしょうか。
花の色、鳥の色、樹々などの色を集めた90色の色鉛筆IROJITEN。そのなかから、その日の気分から1色ずつ、色の名前とあわせて紹介していくコーナー【IROJITENめくり】。これは季節などと合わせてリアルタイム感のある投稿になりそうですね。
このページの場合はこの商品があるからこその投稿だったりもしますが、季節が感じられるタイムリーな投稿は反応率が高いもの。季節や時事ネタに絡めて定期的に発信できるコンテンツがないか考えてみるのもいいかもしれません。
「ちょっと違う」価値を缶コーヒーで提供するブランド「Georgia X (ジョージア クロス)」のFacebookページの投稿には「ちょっと違う」工夫が見られます。
このページでは商品のコンセプトである「ちょっと違う」というキーワードを切り口に、【ちょっと違うニュース】コーナーで面白い風景写真や「スゴイ! 見事」と言いたくなるような動画を投稿しています。面白風景写真は昔から本があったり、今も投稿サイトが存在するなど人気のあるコンテンツですよね。実際いいね! も多くつき、シェアされている様子です。
宣伝ばかりだと嫌われますが、拡散はしたい。そんなとき商品とは直接関係なくとも商品の特徴からヒントとなるキーワードを抜き出し、そこから発展させ、反応を得られるコンテンツを考えてみる、というのもひとつの方法ですね。
最後に、反応率2.5%以上高い時で10%超え! 草加いいとこnetのFacebookページをご紹介します。市単位のFacebookページ自体珍しいですが、地域の良さを出しながら、しっかり反応を得ているページです。
伝統や特産、名物など、草加にちなんだクイズを出す投稿。都度クイズ用の画像を用意しているあたりが手が込んでますよね。クイズはコメントもつきやすいので、そのぶんコミュニケーションが生まれやすい投稿タイプでもあります。
以上、今回は「Facebookプロモーション国内事例集」より、幅広い投稿アイディアが見事なFacebookページ事例を5つご紹介しました。ぜひ日々のFacebookページ投稿アイデアの参考になれば幸いです。
※この記事はソーシャルメディアマーケティングラボの「ワンパターンの投稿から抜け出そう!幅広い投稿アイデアが見事なFacebookページ事例5選」の原稿を一部修正して転載しています。
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