市場分析や製品サービス改善など、幅広い領域において注目を集めているビッグデータ活用。企業はいかにして効率的/効果的に取り組むべきか? オウケイウェイヴのOKWave総合研究所 所長 佐藤哲也氏が、独自のQ&Aデータと分析ノウハウを用いて分かりやすく解説する。
ゴールデンウィークに男性が一人で行く旅先として最も人気の地域と、その理由をご存知だろうか。答えは「東北」である。彼らが東北に向かうのは名所観光やグルメを求めて、ではなく、なんと「癒しが欲しいから」なのだという。
オウケイウェイヴが運営するQ&Aサイト「OKWave」には、さまざまな疑問や悩みが、24時間365日投稿されている。2000年1月に正式運用を始めた、インターネット黎明期から続くWebサービスだ。これまでに投稿された質問/回答の累計数は3000万件以上にのぼる。その内容は「人間関係」から「旅行」「医療」「裁判」まで、非常に多岐に渡る。
「ゴールデンウィークに男性が癒しを求めて東北に行く」という情報は、このQ&Aデータを分析した結果得られた、いわば「テキストマイニングの成果物」である。
コトラーが提唱する“マーケティング3.0”の考え方が少しずつ市場に浸透し、また、公共データの活用への期待も高まるなど、企業におけるビッグデータ利活用の気運が強まっている。しかし、本連載を読み進めている方々のうち、すでに自社ビジネスの発展のためにビッグデータ分析を存分に活用できているという方は、どれだけいらっしゃるだろうか。
本連載においては、今後、みなさんがデータ分析をビジネスに活用していく上でのヒントを、OKWaveのQ&Aデータと分析ノウハウを交えつつ、分かりやすくお伝えしていきたい。
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