「調査のチカラ」で人気がある調査データを紹介します。「東証1部上場企業の2012年年末賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」や「2012年『全国社長 出身地・出身校』調査」がランクインしました。
11月16日時点で最も読まれた調査データは「平成24年版 障害者白書 」でした。2位は「スマートフォン利用実態調査2012 」で、3位は「SNSに関するアンケート 」でした。
「平成24年版 障害者白書」は、内閣府が障害者基本法第13条に基づき、障害者のために講じた施策の概況を、毎年国会に報告している調査資料です。「スマートフォン利用実態調査2012」はDACが16〜59歳のスマートフォン利用者を対象にスマートフォンの使われ方についての調査したデータです。「スマートフォンの利用率は男女ともに各年代で大きく伸長している」「利用頻度の高いWeb サイト/アプリでは、Facebook 、Yahoo! JAPAN、Twitter、LINE」など、スマートフォン利用のトレンドが紹介されています。
私が興味深かったのは8位の「2012年『全国社長 出身地・出身校』調査 」です。この調査は東京商工リサーチが自社の持つ企業DBの中から245万件の代表者データを基に出身地や出身校をまとめたものです。出身地別の社長数と人口を対比した「輩出率」で、1位は山形県(1.35%)、2位徳島県(1.32%)、3位香川県(1.28%)、4位秋田県(1.11%)、5位大分県(1.08%)という結果でした。1位の山形県は3年連続トップです。東京商工リサーチはこの結果に対し、「山形県は辛抱強くて、働き者の県民性に加え、江戸時代から交易で港町が栄え、商工業の重点が高い土地柄。また伝統工芸品など家内工業が盛んで、創業100年以上の老舗企業の割合が高いのも特徴である」とコメントしています。一方、「社長輩出率は、人口減少率が大きい地域で比率が高くなる側面もあり、出生率や他県への人口流出などが一部影響している可能性がある」とも分析しています。この分析を裏付けるように輩出率が低いのは、埼玉県(0.26%)、千葉県(0.28%)、神奈川県(0.35%)の順でした。
また、社長の出身地と会社所在地を対比した「地元率」では、1位沖縄県(94.3%)、2位愛知県(89.7%)、3位北海道(87.2%)、4位広島県(86.7%)というデータが出ています。「地元率」が最も低かったのは佐賀県(65.4%)、鹿児島県(66.9%)、長崎県(67.8%)でした。東京商工リサーチは「地元に大企業や主要産業がある地域では、その関連で地元企業に就職/起業するケースが多く、地元出身者が社長を占める傾向がある。しかし、主力産業の少ない地域では雇用が少なく、人材が(他県に)流出する。社長の『地元率』は、地域の活力を示す指標の1つ」と指摘しています。
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