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» 2019年08月06日 07時00分 公開

パナソニック関口昭如氏が語る:B2BデジタルマーケティングにおけるWebアクセス解析の極意10カ条 (1/2)

パナソニック コネクティッドソリューションズ社の関口昭如氏がB2B視点のWebアクセス解析で心掛けたいポイントを紹介した。

[やまもとはるみ,ITmedia マーケティング]

 空港やオフィスで使われる顔認証システムをはじめとした多様なB2Bソリューションを手掛けるパナソニック コネクティッドソリューションズ社。2019年4月にはファミリーマートと共同でIoTを駆使した自動化コンビニの実証実験を始めたことでも話題になった。

 関口昭如氏は同社Webマーケティング部で部長を務める。B2Bメーカーで長らくデジタルマーケティングに関わり、数々の案件創出を手掛けてきた関口氏は、2018年10月にパナソニックに入社している。

 今回、関口氏はアドビ システムズの年次イベント「Adobe Symposium 2019」で講演し、B2BデジタルマーケティングにおけるWebアクセス解析で心掛けたいポイントを紹介した。

パナソニック コネクティッドソリューションズ社の関口昭如氏

B2Bデジタルマーケティングの特徴

 購買行動におけるデジタル化の波はB2Bの領域でも進展している。情報収集の多くはデジタルチャネルで行われ、レビューや専門メディア、オフラインも含むさまざまなチャネルを往き来する。故に企業は自社のWebサイトだけではなく外部エコシステムからの流入を意識する必要もある。

 Webサイトにしても、もちろんただあればいいというわけではない。来訪者にとっても気付きのあるコンテンツを提供できなければ、どんなに流入を増やしても意味がない。逆に、ただ流出させないことだけを考えればいいのかといえば、それも違う。例えばあえて戦略的にパートナーのサイトに飛んでもらうといったこともあるから、単純に流出の増減だけを評価するのではなくきちんと目的を捉えなければならない。

 B2Bデジタルマーケティングでは、そうした統合的なカスタマーエクスペリエンス(CX)の上でデマンドジェネレーション、つまり案件をどう作るかが課題になる。そして、それを下支えするのがデータドリブンな活動だ。

 B2Bビジネスにはさまざまな特徴がある。購買の意思決定が複数人でなされること、Webサイトの訪問目的は購入だけに限らないこと、1セッションで行動が完結しないことなどはその代表的なものだ。

 それらの特徴を踏まえた上でWeb解析に求められるのは、企業のマーケティング施策につながる高速PDCAサイクルの支援とCX向上だ。さらにいえば、勘や経験頼みの意思決定から脱却してデータドリブン文化を根付かせることも期待される。

 関口氏は今回、これまでの知見を基にB2BマーケティングにおけるWeb解析で心掛けたいポイントとして以下の10カ条を紹介した。

  • 第1条:目的が明確でないWeb解析は、やめよ。「意思決定」「スケール」「アクションにつながる分析」を優先し、目的からブレークダウンした分析・施策にせよ。
  • 第2条:まずは全体のプロセスを理解せよ。自社サイトだけでなく、ユーザー全てのタッチポイントを押さえよ。その上でキーとなるプロセスでの目標数字を逆算で仮説せよ。
  • 第3条:Generalだけではなく、セグメントを正しく、効率的に活用せよ。また、データは個人のプライベート属性ではなく、企業データにひも付けよ。行動と企業データの両方のマトリクスに価値がある。
  • 第4条:特にB2Bでは、セッションをまたいだコンバージョンを見よ。必ずカスタマージャーニーベロシティーを考慮せよ。
  • 第5条:平均のわなに留意せよ。ロングテールデータに平均値は役に立たない。
  • 第6条:小さなPDCAからデータドリブンな文化へ変えていけ。誰もがアナリティクスに関われる組織にせよ。
  • 第7条:優良なコンテンツがないとデジタルマーケティングは成り立たない。短期と長期でのコンテンツの貢献度分析を行い、コンテンツ戦略を考えよ。
  • 第8条:ユーザーインタフェースは可能な限りユーザーに決めてもらえ。
  • 第9条:Web解析で閉じるな。全体のデータ連携に留意せよ。データは、企画、経営、営業、製品まで最終的には連携せよ。
  • 第10条:目的に合わせた最適な道具(ツール)を選べ。
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