第4回 テストマーケティングで短期的な成果を作り出す――データドリブンマーケティング導入の決め手【連載】なぜ進まない? ビッグデータ活用

データ活用の取り組みにおいて最も重要なことは「成果を出す」ことである。メンバーのモチベーションを維持し、社内の支援(人的/予算)を受けるためにも、短期的な成果を継続的に出し続けていくことに注力しよう。

» 2014年09月11日 08時00分 公開
[岡野 遵(おかの じゅん),アイ・エム・ジェイ Marketing & Technology Labs]

プロジェクトの継続可否を握るのは「短期的な成果」の創出

 第1回〜第3回を通じて、データドリブンマーケティングの実現には、

  1. 大きな投資の前に「お試し」をする ⇒ 目的の明確化や社内の理解、トップのコミットメントを獲得し、予算や人員の支援を仰ぐ
  2. BIツールなどのテクノロジー選定よりも、運営していく「チーム作り」に力を注ぐ ⇒ ツール導入後にプロジェクトがスムーズに進行していないケースが多く、主に人的/組織的な要因が多い
  3. データ活用を浸透させるために、社内勉強会を繰り返して現場の「納得」や「共感」を得る ⇒ 現場メンバーに対してデータをデータのまま伝えるのではなく、簡単に翻訳しなければ伝わらない

が必要だと説明した。今回は4つ目、そして最後のステップである「短期的な成果を作る」について説明する。

 データ活用の取り組みにおいてもっとも求められることは、やはり「効果を出す」ことである。これが実現できなければ、メンバーのモチベーションも維持できず、社内の支援(人的/予算)も受けられなくなる。従って、長期的な大きな目標を描きつつ、短期的に成果を出していくことも取り組みを継続/拡大していくためには必要である。

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