(前編)IDシステム導入で初めて見えた真の顧客像――PLAZAのO2O戦略【連載】O2Oマーケティングに挑む

年間約2000万人の来店者を誇る輸入生活雑貨店「PLAZA」。運営会社であるスタイリングライフ・ホールディングスはポイントカードの導入を決め、そこで取得したIDとPOSデータを掛け合わせることで顧客の実態を把握できるようになった――。同社のO2O戦略をプラザスタイル カンパニー シニアバイスプレジデント 販促宣伝本部 本部長の岡田典一氏に聞いた。

» 2014年02月05日 08時30分 公開
[小川和也,グランドデザイン&カンパニー/SPARK]

コンテンツ至上主義から顧客至上主義へ

小川 O2Oというキーワードが出てくる前から、Webとリアルの店舗をどのように融合させていくかというのは課題としてあったと思うのですが、いつ頃から強く意識しはじめたのでしょうか。

岡田 実は2010年頃から、客数が徐々に伸び悩み始めてきました。それまでPLAZAのビジネスは基本的に客数が右肩上がりであることを前提にしており、わざわざお客さまに来ていただくために何かするということ自体、あまり考えていなかったというのが正直なところです。

小川 店舗自体が強力なコンテンツになっていて、その強化にフォーカスしていれば、お客さまの方から店舗に来てくれる環境だったということですね。

岡田 はい。とにかくコンテンツを良くすれば、お客さまに来店いただけるだろうという確信のもと、商品や店装、包装資材などをいかに良くするかということに、血道を上げていました。

小川和也氏(左)、スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニー シニアバイスプレジデント 販促宣伝本部 本部長 岡田典一氏(右)

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