tadashikuの岡徳之氏がちょっと気になるWebキャンペーンを紹介します。第1回はCoca-Cola Journey。“コーポレートサイト”から“デジタルマガジン”へと姿を変えたその中身とは?
デジタルマーケティング領域でも世界中の事業会社を牽引する、世界的な飲料メーカーのコカ・コーラがグローバルサイトを刷新した。新しいサイトの名称は、「Coca-Cola Journey」。その名から想起されるかもしれないが、グローバルサイトは、 “コーポレートサイト”から“デジタルマガジン”へと姿を変えた。その中身を見ていこう。
サイトを訪れると、グローバルナビには「STORIES」「OPINIONS」「BRANDS」「VIDEOS」「BLOGS」と並ぶ。「STORIES」では、コカ・コーラがスポンサードするアスリートの活躍や同社のCSR活動に関するドリュメンタリー、「OPINIONS」では彼らによる寄稿コラムなどが公開されている。
例えば「STORIES」の中では、同社の “5by20 initiative”プログラムを通じて、ケニアのAlice Kariukiさんがマンゴー農家として軌道に乗るまでのサクセスストーリーが語られており、同社が世界中の機関と連係して女性の起業/社会進出をサポートしようとする姿勢、実績が見て取れる。ここまでコカ・コーラの商品の魅力を訴求するようなコンテンツはほとんど見受けられない。
「BRANDS」のページもユニークだ。訪れると、“Sprite”“Fanta”など同社が展開するブランドロゴが並ぶ。ここまでは、よくあるコーポレートサイトと変わらないのだが、下にスクロールしていくと各ブランドのソーシャルメディアアカウントでの投稿内容が、PinterestライクなUIで並ぶ。商品のスペックではなく、画像や動画を中心に活用し、その世界観を伝えているのだ。
第1回 コカ・コーラ グローバルサイト刷新に見る、企業の“メディア化”
第2回 “最も拡散された動画広告キャンペーン”から探る、オンライン視聴者のインサイト
第3回 クリエイターを起点に人為的にバズを起こす、「二次創作」という新手法
第4回 デルタ航空のユーティリティーアプリ「Fly Delta」に見るデジタルエージェンシーの新たな価値
第5回 IKEAを占拠せよ!――国境を越え、市民運動にまで発展したイケアの“自作自演”キャンペーン
第6回 “あなたのiPhoneの現在地までコンドームを届けます”、世界最大のコンドームブランドが立ち上げた驚愕の新サービス
第7回 TEDが選んだ、2013年版「Ads Worth Spreading」――世界に広めるべき価値ある広告たち
第8回 スマホでパソコンの画面を操作する『Chrome Super Sync Sports』に、新しいWeb体験の予感
第9回 モノSNSに再燃の予感? SNS成熟期ならではのPinterest活用キャンペーン
第10回 あらゆるものを広告メディアに変える! 海外で注目の“Wi-Fi”キャンペーン
第11回 見たくなる、話したくなる。ドミノ・ピザの「潜入企画」は視聴者を楽しませる不朽の企画フォーマット
第12回 カナダのマクドナルドが宣材写真の制作プロセスを公開。「不都合な真実」を自ら明るみにするその真意とは?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.