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» 2020年02月10日 17時00分 公開

今日のリサーチ:「パルス消費」時代における情報探索の8つの動機とは――グーグル調査 (1/2)

興味関心から検討、購買に至る「ジャーニー型」から、瞬間的に購買動機が生じる「パルス型」へ。Googleが考える新たな消費行動モデルにおける情報探索の意味とは何でしょうか。

[ITmedia マーケティング]

 オンラインとオフラインの垣根が低くなり、従来のリニアな消費行動モデルと異なる動きが顕在化しています。明確な理由もなく瞬間的に買いたくなったらその場で購入に至るその行動をグーグルでは「パルス消費」と位置付けています(関連記事:「グーグルが調査、スマホ時代の消費行動は『ジャーニー型』から『パルス型』へ)。

 何となく気になったものを買ってしまうのならば、情報探索は購買にどう関係するのでしょうか。Google日本法人(グーグル)が実施した調査結果を、同社のリサーチ部門統括である小林 伸一郎氏が記者向けの説明会で解説しました。

カスタマージャーニーは一直線じゃない

グーグル コンシューマーマーケットインサイトチーム リサーチ部門統括の小林 伸一郎氏

 ひとくちに情報探索行動といっても、そのチャネルは多様です。誰でも検索サイトでWebサイトを検索するでしょうし、動画共有サイトやSNSから情報を得ることもあるでしょう。オフラインにおいてもテレビ、ラジオ、新聞、雑誌などさまざまなメディアが存在します。また、リアルな口コミや店頭も有力な情報源です。

 数ある情報探索行動の全てをデータ化することはできませんが、「購買に関する情報探索手段」にテーマを絞れば、やはり圧倒的に多く使われるのは検索です。博報堂・Paasons Advisoryの調査によると、買い物における情報収集手段の利用時間シェアで「検索」は60.6%を占めるということです(「専門サイト」が13.2%、「SNS」が7.8%、「家族・友人・知人」が7.8%、「店舗・営業マン・セミナー」が5.8%、「紙媒体」が4.8%)。

 そこで、グーグルは調査会社Valuesが保有する大規模パネル(国内約180万人)のログ分析と対象者へのデプスインタビューおよび定量調査を実施し、検索の意図を理解することで購買に至る情報探索の在り方を探りました。

 分析対象となったのは

  • 不動産
  • 生命保険
  • 旅行
  • スキンケア

の5カテゴリー。いずれかにおいてコンバージョン(購買や申し込みなど)のあったサンプル7221を抽出して過去2年分のログを分析しています。その中から17人(男女18〜65歳)を対象にデプスインタビューを実施することで、ログ分析だけでは分からない、購入動機につながったSNSは口コミなどの情報探索行動について尋ねました。

 その結果としてはっきりと見えてきたのは、情報探索行動というものは「現れては消え、行きつ戻りつする」ということ。これは商材が何であれ共通しており、認知から興味関心、比較検討、購入まで一直線に進むということはほとんどないということでした。カスタマージャーニーの不規則性は日本固有のことではなくGoogleの欧米拠点で同様の調査をしても似たような結果が出ているとのことです。

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