日本オラクルは「Oracle Testing and Personalization」を活用したB2Cマーケティング向けの取り組みについて説明会を実施した。
日本オラクルは2017年2月13日に記者説明会を実施。マーケティング業務向けクラウド製品群「Oracle Marketing Cloud」の1つである「Oracle Testing and Personalization(Oracle Maxymiser)」を用いたB2Cマーケティング向けの取り組みについて紹介した。
Oracle Testing and Personalizationは、WebサイトのA/Bテストや多変量テスト(A/Bテストの変数を複数にしたもの)によってユーザーのオンライン体験の最適化を支援する製品。2015年8月買収したマーケティング新興企業のMaxymiserが提供していたツールを継承したものだ。
Oracle Marketing Cloudにおいては、新規獲得からコンバージョン、リテンションとロイヤル顧客化といったマーケティングファネルの各段階に応じたさまざまな製品を提供している。その中でOracle Testing and Personalizationは、ユーザーの属性や接続デバイスなどのデータを使ってECツールやCMSと連携しながら、来訪したユーザーに最適なコンテンツを個別に提供してコンバージョン率を向上することを支援する。既存のWebページにタグを1行追加するだけで容易に実装でき、GUIによる分かりやすい操作で、IT部門を介さずにマーケターが自由にやりたいテストを実現できるのが特徴だ。
同製品の機能は大きく分けると「テスト」「分析」「パーソナライズ」の3つ。来訪したユーザーにさまざまなコンテンツのパターンを見せて多変量テストを実施し、テスト結果を複数の軸で分析。ユーザーごとに適切なコンテンツを提供する。
シンプルなA/Bテストであれば、CMSだけでできる場合もある。しかし、「画像とタイトルとメニュー」といった複数の要素を変更してどの組み合わせが最もパフォーマンスが良いかを探るのは簡単ではない。またECサイトであれば、支払いのプロセスや価格への反応、発送方法などにおいても、同様に最適なパターンを見つけることが望まれる。Oracle Testing and Personalizationの多変量分析によって「誰に対してどの要素が効くのか」を可視化できるというわけだ。
さらに、Oracle Marketing Cloud製品群のクロスチャネルマーケティングプラットフォーム製品(B2C向けマーケティングオートメーション)である「Oracle Cross Channel Orchestration(Oracle Responsys)」との連携で、Webサイトとメール施策を1つのシナリオで管理できるようになるのも大きな強みといえる。
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