この連載では、データドリブンマーケティングとマーケティングリサーチの接点をめぐる基本的な事柄と論点を取り上げてきた。データドリブンマーケティングとマーケティングリサーチは、それぞれ広い意味で解釈できる言葉であり、データドリブンを「経験や勘に頼るのではなく、データに基づいた……」と考えると、マーケティングリサーチが前世紀から言ってきたことと違いがなくなってしまう。
ここでは、データドリブンマーケティングやマーケティングリサーチの「本質」はひとまず措いて、次のように「各領域に主に携わっている人とその活動」として大雑把に両者をイメージし、本文中では便宜的に前者を<DD>、後者を<MR>と呼ぶことにする。
- ドメイン1:<DD>(「データドリブンマーケティング」の領域)
- Webマーケティング、アドテクノロジー、ビッグデータ解析などに関わる事業者や、メーカーなどのデジタル/Webマーケィング担当が着手しはじめた、主にオンライン上の行動データをベースにしたマーケティング活動
- ドメイン2:<MR>(「マーケティングリサーチ」の領域)
- マーケティングリサーチ会社、メーカー等の市場調査担当や総合広告代理店のリサーチャーがこれまで携わってきたデータ/インサイトの収集や分析ビジネス
連載最終回の本稿では、以前の回でも少し触れた「シングルソースデータ」についてご紹介したのち、連載各回の議論を、「データドリブンマーケティング」(DD)とマーケティングリサーチ(MR)の関わりという観点から再度整理してまとめとしたい。
- 第1回 なぜ、いま、DMPなのか?
最近のデジタルマーケティング分野における重要キーワードにDMP(Data Management Platform)がある。DMPとは、企業が持つ顧客データやマーケティングデータ、ネット上だけではなくリアル店舗などのオフラインのデータも含めたさまざまなデータを統合的に管理することにより、マーケティング活動全体を最適化するためのプラットフォームを指す。本連載では、プライベートDMP導入の課題から、DSPと連携することで可能となるデータマーケティング戦略の現在と未来をお伝えする。
- 第3回 潜在興味を言語化するカギ、Topic Modelの威力とは
潜在興味を炙り出す方法を発見し、そのための武器である「Topic Model」も手に入れました。では、その威力はどれほどのものなのでしょう。果たして、実体のない「潜在インサイト」をどの程度手に入れることができるのでしょうか。
- セグメントメッセージでメールマーケティングの効果が上がる
メールマーケティングの効果を上げる鉄則は何か。それは顧客ごとにセグメント化したメッセージを送ることだという。過小評価せずに、一度挑戦することをお勧めする。
- 第4回 情報過多の時代は情報選択の時代
高広伯彦氏と大元隆志氏が日本のマーケティングを語る対談第4回。ビッグデータをハンドリングするための1つのアプローチとして、DMP(データ・マネージメント・プラットフォーム)が注目されている。しかし、その光の当たり方は消費者に恩恵をもたらすものなのかどうか。
- インテグレート、記事閲覧オーディエンスデータのDMPソリューション開発
インテグレートは9月12日、ネット上の記事コンテンツの閲覧をしたオーディエンスデータを活用するDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)のソリューションサービス開発に向け、デジタルインテリジェンスと協業し、共同開発を推進することを明らかにした。
- データアーティスト、企業のWebマーケティングに関する調査結果を発表
20〜69歳の法人経営者ならびに正社員Webマーケティング担当者を対象に6つのマーケティング施策「SEO」「SEM」「DSP」「DMP」「LPO」の認知度などを調査した。
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