Facebookを使って初めてキャンペーンを実施する時に「するべきこと」や「考えた方がいいポイント」を解説していきます。今回は最終回です。キャンペーン開始の作業準備で触れていない部分から効果測定まで一気に解説します。
Facebookページ上での懸賞キャンペーンの開催について、前回まで「企画」と「見積もり」「実施内容の落とし込み」の説明をしました。今回の記事では、残りの全工程(4〜10まで)を解説します。
■手順の全体構成
1.企画を決める
2.見積もりを取る
2-1.見積もり依頼、予算取り
2-2.どこに見積もり依頼すれば良いの?
3.実施内容の詳細落とし込み
3-1.利用するキャンペーンアプリの選定
3-2.スケジュールを決める
3-3.プレゼントの使用許可、画像確認
3-4.発注
3-5.キャンペーンは1回しかできないわけではないので気負わずに
4.必要な素材を制作する
5.懸賞アプリを設定する
6.開始! そして告知する
7.終了告知をする
8.抽選とプレゼント発送をする
9.効果測定、レポーティングをする
10.5つの注意点
懸賞キャンペーンに必要な「タイトル」「概要」などを準備します。ざっくり必要なものは以下にある通りです。
■懸賞キャンペーンに必要なテキスト情報
Facebookで懸賞キャンペーンを実施するのが初めての人は、「概要」の部分に何を書けばよいか迷うと思います。その場合、以下の項目に合わせて記載内容を詰めていきましょう。
■概要の中に記載したほうがよい項目
複数アカウントでの同一人物の応募
期日までに住所連絡がない場合など
関係者は当選対象外など
賞品名、当選人数、応募期間など「概要」以外の部分に記載してもいい箇所がありますが、必要に応じて概要部分にも記載しましょう。Facebook広告に出稿する場合は、入稿用テキスト文言の準備も忘れないで下さい。
「第2回 Facebookキャンペーン立案、見積もりから実施内容決定まで」で記載した制作物一覧の項目に沿って画像を制作します。社内外の専門スタッフに制作依頼するのが最も楽ですが、制作費用を抑えたい場合は、自分で構成書を作成し、依頼をするのも1つの手です。
当選者用のプレゼントの購入は後でもよいですが、品物系はいざ購入しようとすると、品切れになっているケースもあります。早めに購入しておきましょう。その点、Amazonギフトカードは、当選者にEメールで送れますし、品切れもないので、初めて懸賞キャンペーンを実施する人にとっては楽かもしれないですね。
懸賞アプリをFacebookページに設定して、懸賞キャンペーンのテキスト情報/画像ができたら、管理画面から設定していきましょう。
アプリに開始予定日をセットしたらいよいよキャンペーン開始です。GaiaxのFantastics懸賞アプリでもバイラルで広がり、ファン数が1万人以上増えているケースもあります。人気キャンペーンはバイラルで爆発する閾値を突破するまでに、以下のような告知をしているケースが多いです。
■懸賞の告知方法
できるだけウォール投稿経由の参加数を増やすためにも、投稿タイミングに気をつけましょう。投稿タイミングの最適化については、以下の2つの記事を参考になさって下さい。
懸賞キャンペーン期間が終了したら、ウォールで案内しましょう。また、そのウォール投稿上で、改めて当選者への連絡方法を伝えましょう。できればキャンペーンの次回予告もする方がベターです。
抽選して当選者を選びましょう。多くの企業がアプリの自動抽出機能を使っています。
当選通知の方法は、大きく2つあります。「1.取得したメールアドレス宛にメールする」「2.アプリ上で発表する」のどちらかです。エッジランクを上げるためには、2つ目の「懸賞アプリに来てくれたら当選結果を伝える」形式がよいです(ユーザーが同じ当選結果発表ページに来た場合でも、FacebookのユーザーIDを見分けて当選ユーザーにだけ「当選おめでとうございます! (中略)プレゼント発送用の住所を、こちらのページからご入力下さい。」などと表示することができるアプリもあります)。ここで注意しなくてはならないのはFacebookの「メッセージ」「ウォール投稿」などFacebookの機能でユーザーに対して当選通知をするのは規約上NGである点です。ご注意下さい。
当選者にプレゼントを発送します。発送を外部に委託したい場合は、Pマークを持っている会社など、個人情報の取り扱いがしっかりしているところを選びましょう。
懸賞キャンペーン終了後は効果をまとめましょう。懸賞キャンペーンの場合は、以下のような視点で数字を見るとよいと思います
■懸賞キャンペーンの効果測定で見たいポイント
以上、Facebookで懸賞キャンペーンをやるための「手順チェックリスト&解説」でした。
最後に、懸賞キャンペーンを開催するにあたり、注意した方がよいポイントを紹介します。
これから実施しようとしている懸賞キャンペーンは、懸賞参加ユーザーの個人情報が懸賞プラットフォームに取り込まれてしまうタイプではありませんか? ユーザーが懸賞に応募する時にはアプリ許可が必要です。その時に取得したメールアドレスを懸賞プラットフォーム側が握り、他の会社のキャンペーンを通知する場合があります。いつの間にか……とならないように注意しましょう。せっかく頑張って集めたファンに対して競合企業のキャンペーン情報が届く可能性もあります。
その懸賞は、ファン数の「数字作り」のためになっていませんか? Facebookページの運用は顧客との関係作りをし、「イメージ向上」「商品理解の促進」「ニーズ喚起」「来店促進」などを通して最終的には、購買顧客を増やすための取り組みです。ファン数だけを作ることに意味はありません。ファンになってくれた後もアクティブにコミュニケーションを取れるようなユーザーと接点を作るように意識しましょう。
Facebookでの懸賞には2種類あります。「1.懸賞ユーザーを獲得する」「2.一般ユーザーに懸賞をきっかけにファンになってもらう」の2つです。Facebookでの懸賞を問題視する方もいますが、「懸賞」という手段は問題ではなく、懸賞を通して「どういったユーザー」にファンになってもらうか、が問題なのです。「アフィリエイトなどの懸賞ユーザーがアクティブになりにくい」というのは、Webプロモーションだと当たり前の話です。
多くのFacebookユーザーが、PCとスマートフォンの両方を使っており、時間帯によってデバイスを使い分けています(時間帯による使い分けの調査はこちらをご参照下さい 「Facebookのウォール投稿タイミングを決める前に見たい7個の調査結果/ユーザーはいつ? どのデバイスで? どういう使い方をする?」 )。Fantastics懸賞アプリのファン獲得経路を見ても、PC/スマートフォンで50%ずつくらいだったケースもあります。
ファンを獲得するだけだと意味がないというのはこれまで述べたところですが、ファン獲得では終わらず、その後も関係性を保つには、エッジランクを上げる必要があります。エッジランクを上げないと、ウォール投稿をしてもその人のニュースフィードに反映されなくなってしまいます。
※本記事は『【完全版】Facebookでの懸賞キャンペーン開催に必要な9個の手順チェックリストと、5個の注意点』をITmedia マーケティング用に編集し直したものです。
Copyright(C) 2015 GaiaX Co.Ltd.All rights reserved.