第1回 データマイニングで見込み顧客を狙い撃ち【連載】今度こそマスターするぞ! データ分析(1/2 ページ)

予測・発見型のデータマイニングをマーケティングに活用するにはどうすればいいのだろうか? SAS Institute Japan マーケティング本部長 北川裕康氏が、実例と自身の体験をもとにマーケティングに活用できるデータマイニングの基礎を解説する。

» 2012年07月18日 08時00分 公開
[北川裕康,SAS Institute Japan]

連載の趣旨

 連載「今度こそマスターするぞ! データ分析 〜データ分析でマーケティングのROIを高める〜」第1回は、データマイニングをテーマに、見込み顧客を発見するマーケティングのプロセスを一緒に考えたいと思います。2000年代の初頭には第一次データマイニングのブームがありました。今、ビックデータの注目と共に、予測・発見型のデータマイニング熱が再び高まっています。データマイニングは、マーケティングにおいて顧客の獲得と維持、顧客セグメンテーション、クロスセル/アップセルなどにおいて非常に有効な技術です。データマイニングを使ってマーケティングROIを改善している企業が数多くあります。この記事では、マーケティングにデータマイニングを活用して成功しているある通信会社とわたしの日々のマーケティング活動における実例をもとに、データマイニングの基礎を解説します。

 本題に入る前に、この連載の趣旨を少し説明します。マーケティングにおいて、データ分析は不可欠な知識であり、手段です。経験と勘だけでは、ROIは改善されません。実際、多くのマーケティング担当者は、データ分析に関わるデータマイニングや統計学を学んできたと思いますが、マーケティング活動にデータ分析が十分に活用されているとは言い難い状況です。筆者も、恥ずかしながら、実は理系の大学を卒業し、かつ、多くの書物を読んできたのですが、確率が苦手で、統計解析の習得には何度か挫折した口です。もちろん、今は一層努力をしていますが。

 本連載では、データ分析、特に予測・発見型のアナリティクスによって、マーケティングのROIを高めたり、顧客満足度を高めたりしている国内外の実事例をもとに、みなさまがマーケティングにおいて活用できるデータ分析の理解を、少しでも深められる内容にしたいと思っています。

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