マスの効果は測り難いと言われる一方、マーケティング潮流はオムニチャネルが叫ばれるようになった。このままでは、効果が正確に測れるデジタルだけ改善サイクルを回すことになる。その代替案は「統計学」にあった。
「顧客」が場所やデバイスを意識することなく、どのチャネルからも同じ購買体験ができるオムニチャネル。2014年はまさに「元年」と言われています。
一方で、マーケティングの「効果分析」については各社、試行錯誤の状況が続いているようです。マス広告がデジタル領域でのコンバージョン獲得に与えた影響をどうやって分析するか? これは新しくて古い問題です。
マス単体、デジタル単体で効果を分析すると、CPOで見れば単価の安いデジタル施策に利があります。一方で、マス領域、デジタル領域の双方に広告を出稿されている多くの広告主が「デジタルのみでは成功しない」という”勘”のようなものを抱いており、「マスの効率が悪いならデジタルの比重上げろ」と言う上長を、どうやって説得するかに頭を悩ませているのではないでしょうか。
デジタル単体での分析は、あくまでデジタル領域の「効果の最大化」です。オムニチャネルを導入している企業にとって、そうした分析に基づく予算配分は部分最適であり、オムニチャネル本来の効果を発揮できるとは言えません。部分最適と部分最適を足し算しても、全体最適ならないからです。
では、マスとデジタルを統合して効果を分析することはできるのでしょうか? はい、できるのです。
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