パルコでは「24時間パルコ」というコンセプトのもと、あらゆる顧客接点を統合的に管理できる体制を整えている。パルコ WEBコミュニケーション部 業務課長 島袋孝一氏と同 宣伝部 村上弥耶子氏に、パルコ独自のオムニチャネル戦略を聞いた。
小川 まず、パルコではO2Oの取り組みをどのような考え方、体制で行っていらっしゃいますか。
島袋 これまでは宣伝部がパルコ全体の宣伝プロモーションを担う部門として、WebやO2Oの施策を行っていましたが、これらをより特化するために2013年の3月に、私の所属するWEBコミュニケーション部が発足しました。これまでは、LINEの活用やチェックインでの来店ポイント系の施策などを行ってきましたが、今後はお客さまとのエンゲージメントをより高め、関係性を楽しんでいただけるような取組みをしたいと考えています。
パルコの経営理念として、「訪れる人々を楽しませ、テナントを成功に導く」という言葉があります。そのためには、単なるクーポンのばらまきではなく、LTV(Life Time Value)の概念を含め、お客さまとの長期的なつながりが大切だと感じています。宣伝部として、今後さまざまな施策をトライしていきたいという思いがあり、WEBコミュニケーション部ではそれをデジタルでどう表現すべきか考えています。
小川 元来、宣伝部とWebのチームは分断せずに融合してやっていくべきだと思いますが、現実的には、その連携、融合がなかなかうまくいかずに、縦割り的になってしまっているという課題を抱える企業も多く見受けられますね。
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