「FacebookやTwitterを使ったBtoCのソーシャルマーケティングは、面白そうで楽しげでうらやましい」と思っているBtoBマーケターは多いらしい。
ClickZ.comに6月14日に掲載された記事“No More B2C Marketing Envy”(「もうB2Cマーケティングをうらやまない」)では、「BtoBマーケティングはエンターテインメント性に欠ける」と思っているBtoBマーケターにエールを送っている。
確かに、飲料メーカーやスポーツメーカーが展開するFacebookやTwitterのマーケティング施策は楽しくてカッコ良く、自分も参加したくなるものが多い。仕事内容も、BtoBマーケティングに比べると楽しそうに思えてしまう。見栄えの良いクリエイティブを作れば、それだけで「いいね!」が増えてマーケティング効果も上がりやすい気もする。
BtoCに強いFacebookに比し、BtoB向けソーシャルネットワークの雄として挙げられるのがLinkedInだ。前述のClickZ.comの記事でも、「LinkedInはプロフェッショナル向けということに注力しており、真面目なコンテンツ配信プラットフォームとしての機能強化に取り組んでおり、その一環として多いSlideShareや、ニュースリーダーのPulseを買収している」と説明し、BtoB向けソーシャルマーケティングツールとしてLinkedInの有用さを挙げている。Facebookが楽しさやエンターテインメント性を追求して不特定多数の消費者にアピールする場なら、LinkedInはプロフェッショナル向けの「有益コンテンツ」により、ビジネスオーディエンスへアピールするプラットフォームだという。
LinkedInの最大のメリットは、ビジネス利用に強いこと。Facebookが個人の楽しみや趣味嗜好の場なら、LinkedInはビジネスでの利用が多い。米国においては、特に雇用や転職時に際してはLinkedInネットワークがなければ始まらないというほどだ。そうでなくてもLinkedInは、ビジネスプロフェッショナルが常時新しいビジネスチャンスやネットワークを求めて活用しているので、その中で自社ブランドのプレゼンスを確立することは、BtoBマーケティング戦略の要となる。
具体的にどうするか。戦略の中心となるのは、「LinkedInの中で、プロフェッショナル向けのコンテンツをどのように組み立てるか」ということだ。同記事では、その好例として、カード会社のアメリカン・エキスプレスが展開している「American Express Open Forum」と、格安航空会社JetBlue社のCEOであるジョエル・ピーターソン氏によるLinkedInのコンテンツ戦略を挙げている。
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