ユーザーの声を商品化するという取り組みは、ソーシャルメディアの登場以前から良品計画が「空想無印」というWebサイトで実施していた。良品計画のWEB事業部長 奥谷孝司氏は、「毎週お客さまから、自社サイトを通じて、膨大な意見や要望をいただいている。マーケティング的にソーシャルメディアを使うことはあるが、お客さまの声を聞くのは必ずしもソーシャルメディアでなくてもいいのでは」との見解を示した。
消費者の意見を取り入れるという取り組みでは、デルが海外で「IdeaStorm」というWebサイトで実現している。IdeaStormについて、デルの千歳敬雄氏は「デルはもともとパソコン関連製品の直販ビジネスを展開しており、お客さまとダイレクトにコミュニケーションを取ることの重要性は会社の哲学として持っている」と説明、IdeaStormは「オープンな場所でさまざまなニーズが聞き取れる」とそのメリットを示しつつも、「ハードウェアを作り上げるには長い時間と熟慮が必要で、気軽に作ってみようというわけにはいかない。そこが難しいところ」との感想を述べた。
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