「マーケティング立国ニッポンへ」(日経BP社)では日本企業におけるマーケティングの構造的課題として5つのポイントが指摘されているが、実際には「日本企業の5つの構造的課題」と捉えた方が、問題の本質に迫りやすいと思う。
現在の日本でマーケティングを語ることは、日本企業のビジネス構造をその根本から見直すことと同じ意味を持ちます。日本企業は決してマーケティングを蔑ろにしてきたわけではありません。むしろかなりの投資をマーケティング予算に割いてきたと言っても言い過ぎではないでしょう。
では、なぜ、これほど日本企業のマーケティングが槍玉に挙がるのでしょうか。それは、日本企業が考えてきたマーケティングと海外企業が展開しているマーケティングに大きな違いがあり、後者の存在感が前者を上回り始めたからでしょう。より端的に言えば、日本企業が考えるマーケティングが、市場(特に海外市場、さらに言えば新興国市場)で通用しなくなってきたということです。
第1回 CMOが日本の組織に馴染まない理由
第2回 グローバル企業のマーケティング組織マネジメント
第3回 CEOは「DNAの存続」を志向し、CMOは「適者生存」を追求する
第1回 世界を見れば日本の現在位置が見えてくる
第2回 設計図のないビル工事 〜パッチワークでは結果は出ない〜
第3回 「価格競争」から「価値競争」へCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.