ソーシャルメディア運用、“ネタ切れ”にならないために「ネタ探し」困っていませんか

「投稿のネタ切れ」を防ぐヒントを紹介します。「他部署/他社との連携を考える」「ソーシャルメディア的な思考を身につける」など、明日からすぐ実行できます。

» 2013年01月24日 11時00分 公開
[SocialMedia360.jp]
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 企業でソーシャルメディアを運用している担当者の多くが、日々の投稿の「ネタ切れ」を恐れているのではないでしょうか。どんなコンテンツがユーザーの好感を得て、どうやってコンテンツ作ればよいのか。今回はそんな悩みを解消するヒントをいくつか紹介します。

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「三人寄れば文殊の知恵」

 ソーシャルメディアは新しい領域のため、チームメンバーや周囲の理解者は少ないことが多いです。1人で悩み、苦労を重ねて運営している方もいらっしゃるのではないでしょうか。企業としてソーシャルメディアを運営するためには、多くの手助けが必要です。まずは(社内で)横のつながりを開拓し、少しでも多くの協力者を集めましょう。

 会社の情報や歴史、ユニークな商品の情報など、社員1人で会社の資産すべてを把握するのでは、難易度が高すぎます。広報や商品企画、製品を作る現場の人間など、他部署のメンバーが関係してこそ、顧客との接点となるソーシャルメディア上で有効な施策を打つことができます。多くの部署が連携することで、多角的な視野から自社を見直すこともできるのではないでしょうか。

 利用する資源を時に社外へ求めるのも一手です。ソーシャルメディア上では他企業とのコラボレーションは垣根が低く、つながりの中で思わぬ発展を遂げるケースもあります。思い切って外へと目を向けてみましょう。

思考のソーシャル化

 日常見慣れているモノでも、他の人から見たらユニークで、意味のあることだったという経験はないでしょうか。また、別の視点から見たり、違う切り取り方をしたりするだけで魅力的に変化する事象も多いと思います。

 ソーシャルメディアの運用には、雑誌や書籍の編集に似た感覚が必要です。商品の情報を紹介するにしても、ただスペックを説明するのではなく、その企業らしさなど、普段の宣伝活動とは違うアプローチが効果的です。また、顧客やユーザーにとって「有用な情報」「共有したくなるコンテンツ」を提供するという観点から考えれば、必ずしも自社の活動に「直接」貢献しなくとも、重要な情報を提供していく姿勢はユーザーにとって好感が持てます。

 例えば、東日本大震災の時には、多くの企業Twitterアカウントが最新の震災関連情報を投稿していました。企業として社会に貢献できることは何か。普段は商品やサービスによる貢献を、状況よって柔軟に対応していく。それが可能になるのがソーシャルメディアの魅力でもあります。時には目先の利益を度外視して、顧客と「つながる」ことを優先してもよいのではないでしょうか。

求められるのは「企業」であって「企業」でない

 ソーシャルメディア上では、必ずしも企業の最新の情報をアップデートすることが望まれているわけではありません。ソーシャルメディア上のユーザーにとっては、大企業といえども友人アカウントと同じです。ユーザーにとって宣伝でしかない情報は、当然優先順位が低くなります。公式情報は公式サイトに任せ、少しリラックスしたコミュニケーションを取ることも必要でしょう。

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 商品やイベントの画像も決して「キレイさ」だけが求められるわけではありません。ライブ感の伝わるものや撮影している人の素の姿が投影されるのならば、少しブレてしまっている画像の方が反響を呼ぶこともあります。

 同じ企業アカウントでも、例えば伊藤ハムのハム係長としてのソーシャルメディア運営は、キャラクターとコミュニケーションする形になっています。この場合、日々のあいさつや季節の変わり目への言及など、何気ないコミュニケーションが大事です。

 ソーシャルメディアという環境では、気負ってコンテンツにクオリティを求めることより、顧客、ユーザーと向き合い、継続的かつ誠実にコミュニケーションを取る姿勢が、最も大事ではないでしょうか。

※この記事はSocialMedia360.jpの「ソーシャルメディア運用で“ネタ切れ”にならないために」の原稿を一部修正して転載しています。



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