SEOに「被リンク」はもう意味がない? Google公式コメントや悪質な被リンクへの対処法を解説SEOタイムズ編集部が初心者向けにわかりやすく解説

「被リンクは今でもSEOに効果があるのか知りたい」「どのような被リンクであれば質が高いと言えるのか分からない」「悪質な被リンクを受けたらどのような対応が必要なのか知りたい」など、被リンクにまつわる疑問を解消します。

» 2024年06月28日 08時00分 公開
[谷川祐一SEOタイムズ]

 Googleが1990年代後半に初めて検索エンジンを立ち上げたときに導入した「ページランク」と呼ばれるアルゴリズムにおいて、「被リンク」は検索ランキングを決定する上で大きな役割を果たしていました。

 しかし、GoogleのAIがコンテンツの品質と信頼性を十分に評価できるようになった今、その重要性は相対的に低下したと言われています。とは言え、今なおSEOの要素の一つであることに変わりはありません。

 この記事では、被リンクがSEOに与える影響と悪質な被リンクを受けたときの対処法について、わかりやすく解説します。

リンクに関するGoogle公式の考え方

 そもそもGoogleはリンクというものに対して、どのように考えているのでしょうか。まずは、Google検索セントラルの情報を基に、公式情報を解説します

内部リンクの設置は関連ページを見つけやすくする手段として有効

 Webサイト運営における基本のSEO対策の1つとして「内部リンクの設置」があります。内部リンクは関連する情報を提供しやすくしたり、Webサイト内の循環性を高めたりするために必要な対策です。

 Googleは「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」(外部リンク)において、『関係のあるリソースにリンクする』という項目で以下のように述べています。

リンクを使用することで、ユーザーや検索エンジンを自分のサイトの他の部分や、他のサイトの関連するページにつなげることができます。Google でも、新たなページの発見のほとんどはリンクを通じて行われています。Google が発見して検索結果に表示できるように、ぜひともリンクの使用を検討してください。またリンクは、執筆内容の裏付けとなる別のコンテンツにユーザーや Google をつなげるという点でも価値があります。

 つまり、Googleが新しい記事を見つける際にも内部リンクが機能しているということです。基本的に、内部リンクの設置にはメリットが多いと考えてよいでしょう。

外部リンクは情報の引用元の提示として必要

 内部リンクと同様に対応したいのが外部リンクです。これは別のWebサイトへのリンクを自社のWebサイトに設けるということですから、アクセス数の面で自社にデメリットがあるように感じるかもしれません。

 しかし、情報の引用元を掲載したり、信憑性の高い情報を提示したりする目的で外部リンクを取り入れると、プラスの影響があります。

 「Google のリンクに関するベスト プラクティス」(外部リンク)には『外部リンク: 別のサイトへのリンク』について、以下のような記述があります。

他のサイトへのリンクを用意することは問題にはなりません。たとえば情報提供元を引用するなど、外部リンクを使用することで自分のサイトの信頼性を高めることができます。外部サイトへのリンクを張ることが理に適うと判断した場合は、リンクとともに、リンク先を連想できるような文脈を提供します。

 引用などのために外部リンクが必要な状況であれば設定するのが望ましく、どのような意味で設定したのかを明確にすることが重要です。

被リンクはGoogleアルゴリズムのランキング要素として今も重要

 米国のSEO専門企業First Page SageがGoogleのアルゴリズムにおける重要度をまとめた記事「The 2024 Google Algorithm Ranking Factors」には、以下のような結果が出ています。

要素 ウェイト
一貫性のある魅力的なコンテンツの公開 21%
メタタイトルタグにキーワードを含める 15%
バックリンク 14%▼
専門知識を盛り込む 14%
ユーザーエンゲージメント 11%▼
コンテンツの新鮮さ 6%(新要素)
信頼性 5%(新要素)
モバイルフレンドリー/モバイルファーストのサイト設計 5%
ページ速度 3%
内部リンク 2%▼
サイトのセキュリティ/SSL証明書 2%
スキーママークアップ/構造化データ 1%
メタディスクリプションタグにキーワードを含める+その他22の要素 1%

 この表を見ると、バックリンク(被リンク)の重要度は3番目に位置付けられています。ウェイトが低下したといっても、被リンクは現在でもSEOにおける重要な要素の1つと言えるため、引き続き対策を行っていきましょう。

SEOに効果的な被リンクの特徴

 内部リンク対策は自社で対応できますが、被リンクはコントロールしにくいものです。また、実際に被リンクには良し悪しがあるため、まずは良質な被リンクとはどのようなものか、基準を知っておきましょう。

  • SEOに効果的な被リンクの特徴
    • 参考・引用として設けられたリンク
    • 権威性や専門性が高いWebサイトからのリンク
    • 関連性が高いWebサイトからのリンク

効果的な被リンクその1:参考・引用のために設けられたリンク

 SEOにおいて効果的な被リンクの1つとして、他のWebサイトが特定の情報源やデータ、研究結果などを引用する目的で設置するケースが挙げられます。これらの被リンクはコンテンツが信頼できる情報を提供していることを示します。これは検索エンジンに対してもそのページの価値を高める要素となります。自然な形で設けられた被リンクは、SEOにおいて好影響を与えると認識しましょう。

効果的な被リンクその2:権威性や専門性が高いWebサイトからのリンク

 権威性や専門性が高いWebサイトからのリンクも、SEOに効果的です。政府機関や教育機関、業界シェア率が高いWebサイトなど、信頼性の高いWebサイトからの被リンクだと、自社サイトの信頼性が向上します。信頼できる情報源と関連性があると認識されれば、Googleも価値を認めやすくなるのです。

効果的な被リンクその3:関連性が高いWebサイトからのリンク

 扱う情報の関連性が高いWebサイトからのリンクも、SEOに効果的な被リンクの1つです。同じテーマや業界のWebサイトからの被リンクであれば、コンテンツの一貫性を強調できます。例えば技術ブログから他の技術関連サイトへのリンク、健康に関する情報を提供するWebサイトから医療関連サイトへのリンクなどがそれに該当します。

 このようなリンクがあるとユーザーも情報収集がしやすくなり、利便性も専門性も高まるため効果的といえるのです。

SEOにとって価値がない被リンクの特徴

 ユーザーや検索エンジンにとって価値のある被リンクなら良好な評価が得られる一方、反対にユーザーにとって意味のない被リンクはSEOにとっても効果がないと考えましょう。ここでは、価値がない被リンクの特徴について解説します。

  • 価値がない被リンクの特徴
    • SEOの評価向上だけを目的にした相互リンク
    • 購入されたリンク
    • フッターに埋め込まれたリンク

価値がない被リンクその1:SEOの評価向上だけを目的にした相互リンク

 SEOの評価向上だけを目的にした相互リンクは、検索エンジンにとって価値が低いと判断されます。これは、リンクを交換することで双方のWebサイトの評価を高めようとする意図が明白なためです。

 このようなリンクはコンテンツの質や関連性を無視して設けられることが多く、検索エンジンのアルゴリズムにおいてペナルティの対象となる可能性があります。

価値がない被リンクその2:購入されたリンク

 リンクを購入する行為は、Googleなどの検索エンジンのガイドラインに違反します。購入して設けられた被リンクは自然なリンク構築のプロセスではなく、信頼性の低いWebサイトからの被リンクを増やす原因にもなります。

 検索エンジンはこれらのリンクをスパム行為とみなし、Webサイト全体の評価を下げる可能性が高いです。あくまでも被リンクは量より質を重視するため、無理に数を増やしても意味がないということです。

価値がない被リンクその3:フッターに埋め込まれたリンク

 リンクやタグを多く埋め込むためにフッターを利用する手法もありましたが、現在ではユーザーエクスペリエンスを損なうとされ、スパム扱いされます。特に、これらのリンクがコンテンツと無関係な場合は要注意です。どのような目的があるかひと目ではわからないリンクは、後述する方法で避けるようにしましょう。

価値がない被リンクその4:隠しリンク

 隠しリンクとは、ユーザーには見えない形で設置されたリンクのことを指します。例えば、背景と文字色を同じにしてリンクテキストを配置するなどの手法です。

 これらのリンクは検索エンジンのクロール時には検出されますが、ユーザーには見えないため、不正な手法とみなされます。このような行為はGoogleでもペナルティ対象となるため、Webサイトのランキングを著しく低下させる可能性があります。

価値がない被リンクその5:機械的に設けられたリンク

 自動リンク生成ツールを使用して大量のリンクを短時間で作成する手法は、スパムとして扱われる可能性が高いと言えます。これらのリンクは質よりも量を重視しており、リンク先のコンテンツと関連しないことが多いため、検索エンジンからの信頼を失う結果となります。

悪質な被リンクへの対処法

 被リンクとは他のWebサイトに設置されるものなので、リンクされる側は対策がしにくいものです。いくら気を付けていても悪質な被リンクを設置されてしまうことはあります。そこで、対処法として「リンクの否認ツール」の使い方を知っておきましょう。

ステップ1. 本当にリンクの否認ツールを使う必要があるか検討する

 リンクの否認ツールは使い方を間違えるとランキングに大きな影響を与えてしまうため、慎重に利用する必要があります。Googleの説明(外部リンク)によれば、リンクの否認ツールを使うべきなのは、以下のような状況です。

1. サイトに対して、スパム行為のあるリンク、人為的リンク、品質が低いリンクが数多くある。

かつ

2. そのようなリンクが、自分のサイトで手動の対策を行わなければならない原因となっている、または今後、手動による対策を行わなければならなくなる可能性がある場合。

ステップ2. 否認するリンクのリストを作成する

 否認が必要だと判断したら、まずは否認するリンクのリストを作成しましょう。Googleサーチコンソールの「リンクレポート」で否認したいリンクが見つかった場合、「エクスポート」のボタンをクリックしてデータを一括ダウンロードしてください。ページ単位・ドメイン単位で設定できるため、下記のようにリストアップしましょう。

  • 否認するリストのまとめ方の例
    • #否認するページ2件
    • http://○○○○○○○○○○.html
    • https://○○○○○/○○○○○○
    • #否認するドメイン1件
    • domain:example.com

 このリストは、テキストファイル(.txt)で作成します。「#」をつけるとコメントが打てるようになるため、必要に応じて設定しましょう。

ステップ3. Googleサーチコンソールで否認リストをアップロードする

 作成した否認リストは、Googleサーチコンソールのリンクの否認ツールのページ(外部リンク)でアップロードします。

Googleサーチコンソールのリンクの否認ツールのページ

 ここでは下記の手順で設定してください。

  1. プロパティから管理したいサイトを選ぶ
  2. 「否認リストをアップロード」から作成したファイルを選択する
  3. エラーが出た場合は画面の指示に従って修正する

 アップロードが完了したら対応も終了です。


 被リンクはSEOにおいて、今もなお重要な要素の一つです。質の高い被リンクは、検索エンジンがWebサイトを評し、検索結果でのランキングを向上さえる上で助けになります。ただし、無理に数を増やす行為などはスパム扱いされるため、量よりも質を重視する必要があります。

 専門性の高い情報を掲載して自サイトの価値を高めていくことで、被リンクを増やすことにつながります。悪質な被リンク、スパムリンクに悩んでいる場合は、リンクの否認ツールを活用するのも1つの方法です。被リンクに問題がないか、Googleサーチコンソールで状況をこまめに確認しておきましょう。

執筆者紹介

谷川祐一さん

谷川祐一

たにがわ・ゆういち GMOソリューションパートナー メディア運営チーム シニアマネージャー。SEOに特化したサイト制作に従事。さまざまな経験を経て編集責任者(シニアマネージャー)としてSEO初心者向けオウンドメディア「SEOタイムズ」とSNS運用代行サービスの立ち上げを行う。ランチェスター戦略をベースとしたSEO戦略の策定を得意としている。


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