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» 2021年08月04日 08時00分 公開

SDGsステートメント策定までにやったこと 眞鍋和博氏(北九州市立大学教授)と語る【後編】SDGsと「ラバブル」な企業【第4回】(1/2 ページ)

前編に引き続き、LMGのSDGs推進活動をご指導いただいた北九州市立大学教授の眞鍋和博氏との対談をお届けします。

[林 雅之,ラバブルマーケティンググループ]

 前編に引き続き、私が経営するラバブルマーケティンググループ(以下、LMG)におけるSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)推進活動について、ご指導いただいた北九州市立大学教授の眞鍋和博氏との対談をお届けします。

 前編では、眞鍋氏と私がそれぞれの立場から見たここ数年の環境の変化や、企業がSDGsを経営に取り入れるために必要な考え方について語り合いました。後編では、LMGが眞鍋氏と半年以上にわたって取り組んだワークショップ・勉強会について、具体的に振り返ります。

 2020年5月に始まったLMGのSDGs推進は、コロナ禍でほとんどの社員がリモートワークという状況下でスタートしました。ワークショップ(※)では、企業がSDGsに取り組むに当たって必要な思考法や表現手法を、ゲームを通して学びました。

※ワークショップ各回の詳細は、LMGのnote(外部リンク)に詳しくレポートしていますので、ぜひご覧ください。

未来型思考、チャレンジ、協同の重要性を共体験

――第1回は眞鍋先生からSDGsの概要を学び、ワールドカフェ(少人数の自由対話)形式で、全員でディスカッションを行いました。第2回はSDGs推進企業に求められる「SDGsマインドの醸成」の考え方について、カードゲームを通して学びました。それらの思考法や手法のポイントをお聞かせください。

眞鍋 SDGsは人類共通の課題であり、その課題をビジネスで解決することが重要であるということを第1回にお話ししました。第2回は、実際にどのようにビジネスにSDGsを取り入れていけばいいのかを学んでいただくに当たり、3つのポイントを意識しました。

 1つ目は「アウトサイドイン」「バックキャスティング」といった思考です。未来のあるべき姿を起点として、そこから逆算して今何をすべきなのかを考えるという思考を学んでいただきました。

 2つ目は、リスクを取ること、チャレンジすることの重要性への気付きです。リスクがあっても、前に踏み出さなければ課題は解決しないということを体感していただきました。

 3つ目は「協同」、協力し合うことの重要性です。自分たちだけではありたい未来の姿にたどり着くのが難しいとなると、他の人や他のチームの協力を得なければいけなくなる。SDGsの目標17にはパートナーシップが掲げられていますが、まさにそれを学んでいただきました。

ビジネスにSDGsを取り入れる際に必要な「アウトサイドイン」という考え方

――眞鍋先生があえてルールを詳しく説明しなかった中で、チーム間の協同が自然発生的に行われていたことが印象的でした。

 想像がつかないことをやれと言われたとき、人は言い訳の天才になりますよね。脳内でいろいろな条件を見つけて、できないことを正当化しようとします。しかし、環境の制限がないとその言い訳が許されない。人の脳としてはハードワークを強いられるわけです。未来の重要度を考え、チャレンジが大切だと学ぶことは、まさに起業家養成のトレーニングのようだと驚きました。

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