「キッズウイーク」導入、子を持つ親の反応は?週刊「調査のチカラ」

お小遣い、受験、将来。日本の青少年は今、何を思うのか。そして彼らを取り巻く社会の在り方は? 調査データから探ります。

» 2017年06月17日 10時00分 公開
[やまもとはるみITmedia マーケティング]

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 6月第3日曜日といえば「父の日」ですが、お父さんがお父さんでいられるのも、お子さんたちがいてくれればこそ。今どきは親より子が優先の「子どもファースト」な家庭も多いのではないでしょうか。少子化に歯止めがかからない昨今、未来を担う若い方々への期待はますます高まっています。小学生が英語やプログラミングを学ぶ時代はすぐそこ。2020年には大学入試制度も大幅に変わります。というわけで今回は、調査まとめサイト「調査のチカラ」にストックされた9万件超のデータから、青少年のライフスタイルと彼らを取り巻く社会の現在を探ります。

「電子マネー」利用、ミレニアル世代の約8割

 米国では2000年以降に成人した「ミレニアル世代」と呼ばれる若者たちが社会の在り方や消費に大きな影響を及ぼしているようですが、日本ではどうでしょうか。ジャパンネット銀行は、日本のミレニアル世代を18〜25歳と位置付け、この世代の男女500人を対象に「お金に関する意識・実態調査」を実施しました。「普段、財布にいくらくらい入っていますか?」と質問したところ、「1万円未満」と答えた人が約6割で最多。平均額は「1万479円」でした。続いて買い物する際の決済方法について聞いたところ、「クレジットカード」および「電子マネー」の使用率はいずれも77%でした。「電子マネー」については「流通系電子マネー」の利用率が47%、「交通系電子マネー」については、「交通機関の精算だけでなく、買い物でも活用している」という人が全体の65%となりました。「スマホ決済サービス」の利用者も21%。昔は社会人のたしなみとして財布の中に「年齢×1000円」の現金を入れておくべしといわれたものですが、ミレニアル世代の決済手段はよりスマートな形にシフトしているようです。

中高生の7割近くが「ロボットに仕事を奪われる不安」

 Webマーケティングのパンタグラフは、同社が運営する受験生向け情報サイト「受験のミカタ」において、文部科学省が2020年度から改訂を予定している「大学入試共通テスト(仮称)」についてのアンケート調査を実施しました。サイト閲覧者249人を対象に、「現在の大学入試センター試験に満足しているか」と尋ねたところ、73.5%が「満足している」と回答しました。2020年度の大学入試制度改革では、暗記した知識だけではなく、思考力や判断力、表現力も評価されるような試験を実施することが予定されており、その背景には産業構造や職業の在り方が変化していくという予測があります。構造変化の大きな要因の1つとなると考えられるのが人工知能(AI)やロボットです。「ロボットの発達による就職への不安を感じるか」という質問には「中学生」の68.09%、「高校1年生」の64.71%が「不安を感じている」と答えました。ロボットに奪われるも何も、仕事に就いてもいないうちから心配するには早過ぎる気がしないでもありませんが、彼らの親世代の漠然とした不安を反映しているのかもしれません。大人も子どもも、ロボットに仕事を取られると考えるのでなく、ロボットを活用して仕事を創造する気概を持ちたいですね。

小学生のお小遣い、「500円以上1000円未満」が4割

 マーケティングリサーチやプロモーション支援を手掛けるドゥ・ハウスでは「子どものお小遣い」に関する調査を実施しました。小中学生の子どもがいる既婚女性203人を対象に「お小遣いの金額」を聞いたところ、小学生では「500円以上1000円未満」が40.0%で最多。中学生では「1000円以上2000円未満」が37.2%で最多となりました。「お小遣いの金額の決め方」については「子どもと話し合って決めた」が55.7%で最多、「夫婦で話し合って決めた」が39.9%で続きました。「ママ友、パパ友に相談」「自分の親や親戚に相談」して決める人は5%未満、「ネットの情報を基に」「テレビの情報を基に」決めるのは3%未満でした。家庭内のことは家族で相談して決めるのが一番。電子マネーはもちろん、仮想通貨も使いこなすかもしれない子どもたちですが、現金でもらうお小遣いを通じてお金の大切さや働いてお金を得ることの苦労を体感しておいてほしいですね。

「キッズウイーク」導入に賛否両論

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