ビッグデータの活用を実現する4つのステップがある。ビッグデータとはいえ、通常のマーケティングアプローチとそれほど大きな違いがあるわけではない。
ここ数年、大量データを企業経営に生かそうという動きが活発化している。その一方で、データ分析の専門家(データサイエンティスト)の人材不足や、具体的なデータ活用の進め方、数あるソリューションのメリット/デメリットなど、それこそ「ビッグデータに関する膨大な情報」が日々リリースされており、どこから手を付けていいのか分からない。
2014年3月18日にSearchEngineWatchに掲載された記事“Making Sense of Big Data in Search Marketing”(「検索マーケティングでビッグデータを意味あるものにしよう」)を基に、改めてビッグデータの活用について考えていこう。
そもそもビッグデータとは「従来のデータベースやソフトウェア技術では処理することが困難なほど大量の構造化/非構造化データ」と定義されている。しかも2013年の統計によると、現在世界にあるデータの92%は、ここ2年間の間に生成されたものだという。データ量を表す単位も、かつては「テラバイト」だったものが「ペタバイト」となり、最近は「エクサバイト」へと広がった。もはやどれくらいの数量なのか想像することが難しくなってきた。マーケターにとっては、「ビッグデータ=扱いきれないほど大量のデータ」そのものが頭痛のタネとなっている。
大量のデータから有益なインサイトを引き出すには、やはり社内やさまざまなデータソースに散在しているデータを一カ所に統合することが必要だ。そうかといって、一カ所にデータを集中させただけで即マーケティングに役立つかといえば、それほど事は単純ではない。記事ではデータを有益なものにするために、まずは2つのプロセスが重要だとうたっている。
その1つが、データの選別。マーケティングに有益なデータを選別し、信頼できるデータソースから取得するのがその主たる業務となる。例えば一般的に重要だと思われるデータは地理データやキーワード、リンク、ローカルサーチ、モバイルデータ、ページ滞留、ランクデータ、収益データ、トラフィック、ソーシャルネットワークのデータ、ユニバーサルサーチのデータなどが挙げられる。これらのデータについて、信頼できるソースを見きわめ、どれとどれを組み合わせればどんなインサイトが得られるのか確認しておこう。例えば、検索ランキングと訪問者数、コンバージョン率の相関関係を見れば、検索マーケティングの効果を把握することができる。
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