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» 2012年07月20日 08時00分 公開

第1回 ここからはじめるオウンドメディア【連載】オウンドメディアコミュニケーション 成功の法則21(2/5 ページ)

[後藤洋(トライベック・ストラテジー)/福山一樹(電通),ITmedia]

成功の法則1. オウンドメディアとは何かを理解する

オウンドメディアとは「企業やブランドが所有するメディア」である

 まずは「オウンドメディア」とは何かを考えます。みなさん、メディアを分類するときにどんな分け方をするでしょうか? たぶん、メディア=媒体という考え方で分けているのではないでしょうか。すなわち、TV、新聞、雑誌、ラジオ、屋外広告、Webなどです。もちろんこれは1つのメディア分類のやり方です。

 しかし、インターネット上には、自社のWebサイトやブランドサイトのほかに、FacebookやTwitterに代表されるソーシャルメディアなど、そのメディアの定義は多岐に渡ります。まずはこれらを整理するために、以下のような分類でメディアを考えていきたいと思います。

(1)ペイドメディア(Paid Media)

 企業やブランドが「購入することができる」メディアです。

 従来からのマス広告や屋外広告、そしてWebでもバナーなどのディスプレイ広告や検索連動型広告などは、このペイドメディアにあたります。その特徴は「認知や集客に長けているメディア」ということです。

(2)オウンドメディア(Owned Media)

 企業やブランドが自ら「所有する」メディアです。

 自社サイトやメールマガジンなどが代表的な例です。企業やブランドは、実はその昔から自ら所有するメディアを持っていました。それは商品パッケージや店舗、自社社員などです。その特徴は「顧客との関係構築に長けており、企業やブランドの意志で自由な運営が可能なメディア」という点です。ペイドメディアほどの認知、集客力はありませんが、関係の構築力においては強力です。また費用対効果を分析しやすく、コスト効率が良いという特徴も挙げられます。

(3)アーンドメディア(Earned Media)

 直訳すれば「稼ぐメディア」ですが、意味としては「評判や信頼を獲得するメディア」です。近年話題になっているTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアはこのアーンドメディアにあたります。また、ブログやYouTubeなどの動画共有サイト、掲示板などのソーシャルメディアも代表的な例です。生活者などの第三者から情報発信されるメディアです。Webメディア以外に、古くからあるものとしては正に人々の口コミがアーンドメディアにあたります。

 その特徴は「アーンドメディアから発信される情報は透明性が高く信用力が高い」という点です。企業やブランドはペイドメディアのように購入できませんし、オウンドメディアのように自ら所有してコントロールすることもできません。ある意味で最も企業やブランドの担当者が使い方に頭を悩ませるメディアと言えます。

オウンドメディアはユーザーとのコミュニケーションのHUB

 さて、それではなぜ本連載ではオウンドメディア、そのなかでも「自社サイト」に絞って話をするのか、ご説明しましょう。

 結論から先に言います。オウンドメディアのなかでも「自社サイト」は今後、企業とユーザーのコミュニケーションにおいて、すべてのメディアのHUBとなるものだからです。

590_d2.gif (図版/尾崎まさこ、以下同)

 マス広告やPR、スマートメディアなどのペイドメディアやアーンドメディアを駆使したコミュニケーションで、幸運にも生活者に認知され、興味を持ってもらえたとしても、その先に待っているのは、Webサイトを通じた情報収集による理解、そして他社との比較行動です。その情報収集先の大きな1つが「自社サイト」です。情報収集先は比較サイトやソーシャルメディアなど数多く考えられますが、自社サイトはその企業の「唯一そして公式の」情報発信源であるということを忘れてはなりません。

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