ハンバーガーにいくらまでなら出せる? 消費者が考える食品の上限価格と適正価格今日のリサーチ

クロス・マーケティングが食品の価格に関する調査を実施。身近な食品の最適価格や「最近、ぜいたく品になってきたと感じるモノやサービス」を分析しています。

» 2024年08月08日 07時00分 公開
[ITmedia マーケティング]

 2022年以降、食品の値上げが続いています。クロス・マーケティングは全国の20〜69歳の男女を対象に「価格に関する調査(2024年)」を実施しました。有効回答数は1100件です。

 今回の調査では、「ペットボトル飲料」「卵」「食パン」「カップラーメン」「ハンバーガー」の適正価格をPSM分析で算出しています。PSM分析とは、ある商品やサービスについて「高過ぎて買わない金額」「高いと感じ始める金額」「安いと感じ始める金額」「安過ぎて品質が不安になり始める金額」といった価格に関するの4つの質問をすることでモノやサービスの受容価格帯や最適価格を明らかにする分析手法です。

最近、“ぜいたく品”になってきたと感じるモノやサービスは?

 PSM分析の結果、それぞれの食品の最適価格(最も商品を買う人が多いと想定される価格)は、ペットボトル飲料(500ml)が130円、卵(10個)が199円、食パン(1袋)が180円、カップラーメンが149円、ハンバーガーが299円でした。2023年5月の調査と比べ、卵とハンバーガーの「上限価格」(これ以上高い価格になると市場に受け入れられなくなる価格)、「妥協価格」(この程度の価格なら買っても良いと思う価格)、「下限価格」(これ以上安いと品質に不安を感じられるようになる価格)はいずれも下がっています。特にハンバーガーの上限価格は2023年5月の699円から約200円低下し、500円となっています。

食品のPSM分析結果(出典:クロス・マーケティング、以下同)

 それでは、買おうと思っていた食品の価格が思ったより高かった場合、多くの生活者はどうしているのでしょう。最も多い回答は「代わりになる、別の種類の食品を買う」(35.3%)でした。次いで「その食品を買うのを諦める」(34.3%)、「賞味期限間際で割引になっているものを買う」(31.4%)が多い結果でした。これら上位3項目は2023年調査と大きな差はありませんが、今回の調査で4番手だった回答「他で安く売ってる店が無いか探す」は22.5%にとどまり、前回調査から6.4ポイント減少しています。

買おうと思っていた食品の価格が思ったより高かった場合の行動

 「最近、ぜいたく品になってきたと感じるモノやサービス」で最も多かった回答は、「外食」で124件。フリー回答で「普段使いの店から、ちょっと特別な店まで全体的に値段が上がっているので」といった声がありました。外食以外では、「魚・海産物(うなぎ・サンマなど)」(87件)、「旅行」(62件)、「自動車」(43件)が多い結果でした。

最近、ぜいたく品になってきたと感じるモノやサービス

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