コロナ禍明けの年末年始をどのように過ごすのか。インテージが全国の男女5000人を対象に実施した調査の結果を紹介します。
インテージは、全国の15歳から79歳の男女5000人を対象に、「年末年始の行動・予算調査」を実施しました。
2023年5月に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染症法上の分類が「第5類」へ移行してから初めて迎える年末年始。まず年末年始の国内旅行や実家への帰省の予算を聞くと、全体では4万5235円と、前年比127.8%。金額では9835円上回りました。前々年比では153.7%となっています。男女別では男性が4万7625円(前年比146.1%、1万5023円増)となりました。
年末年始の予定について、最多は依然として「旅行や帰省の予定はない」(56.2%)ですが、その割合は前年を6.5ポイント下回り、何らかの予定がある人がやや増えています。前年比で増えているものは、「実家への帰省」(18.5%)で、プラス2.5ポイント。「国内旅行(日帰り)」「国内旅行(1泊以上)」は横ばいで、「海外旅行」を予定している人も前年同様少なくなっています。
「実家への帰省」について、性年代ごとに詳しく見ると、男性20〜50代と女性40〜50代で増加しています。高齢の親を持つ世代はこれまで感染拡大を心配して帰省を控えていたケースも多いと考えられ、5類移行で日常が戻りつつあることがうかがえます。
年末年始の予算は増えるものの、物価高や円安の影響は無視できません。「海外旅行の予定」「国内旅行・実家への帰省の予定」「年末年始の外出」に「影響する」と回答した人はそれぞれ3〜4割強。「年末年始の食材の費用」に至っては5割以上に上っています。
インテージ生活者研究センター センター長の田中宏昌氏は「コロナ禍明け、とも映る今回の年末年始。実家への帰省や国内旅行といった人の動きは着実に回復に向かっているようです。予算も増えたようですが『物価高』を考慮すると、『押し上げられた』要素も大きいのでは」とコメントしています。
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