全国約6000店舗より収集している「SRI+(全国小売店パネル調査)」を基に実施した店頭販売価格の値上げに関する定点調査の結果です。
インテージは、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア、ドラッグストア、専門店など全国約6000店舗より収集している小売店販売データ「SRI+(全国小売店パネル調査)」を基に、食品・日用雑貨など主な消費財を対象として店頭販売価格の値上げについて3カ月に1度、定点調査を実施しています。
生活者が実際に影響を受ける店頭価格がどのように変化してきたのか示したのが以下の表です。
価格高騰の代表的な商品に挙げられる食用油の値下がりが見られます。値上がり前の2020年平均と比べ、キャノーラ油は2023年2月の190%をピークとして緩やかに下落が続き、8月には170%台に。この傾向は9月も続いています。サラダ油も4月の155%から9月は138%に下がりました。
逆に小麦粉やパンは夏場以降に再度価格が上がっています。6月頃に一時落ち着きを見せていたそばやうどんも再度の価格が上昇。袋ラーメンやカップラーメンも9月には123%に達しています。
値上げが続く中、2023年7月の調査では一部生活者の間で節約疲れの動きが出ていることがうかがえました(関連記事:「食品価格は依然高止まり傾向、マヨネーズなど調味料でさらに値上げ強まる――インテージ調査」)。今回の調査では、値上げ幅の大きい食品の販売数量が目立って減少していることが分かりました。
2023年9月と2年前の同月を比べると、キャノーラ油の販売数は実に41%減。その流出分の一部がサラダ油に流れ込み97%増となりました。またマーガリンが23%減、砂糖が20%減となるなど、多くの調味料で2ケタの減少が見られました。
主食でも小麦粉の30%減やカップラーメンの20%減など大きく減少した商品があり、加工食品でもサバ缶や魚肉ソーセージが20%以上減、嗜好品でもレギュラーコーヒーが22%減など、幅広い商品での購入減が起きています。
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