マーケターが気になるあれこれについて「AI」に質問してみる本連載。今回のテーマは「チョコザップ」です。
着替えや靴などを持参しなくても普段着のまま気軽にトレーニングができる24時間営業のコンビニジム「チョコザップ」が急成長を遂げています。2022年のサービススタートから1年で会員数は80万人を突破し、店舗数も880店舗まで伸びているそうです。月額2980円(税別)という低価格と、着替えの面倒などの心理的障壁を削ったコンセプトがジム初心者に受けたようですが、これをヒントに、他業種でも何か新しいビジネスを考えられないものでしょうか。OpenAIのAIチャットbot「ChatGPT」にアイデアを出してもらいました。
ChatGPTは2022年1月以前の情報は知らないので、まずは前提となる情報をインプットした上で、新たなビジネスを共に検討することにしました。
これらの情報を基に何か良いビジネスアイデアを考えてくれないかね、ChatGPTくん(なぜか上司風の命令口調)。
早速7つもアイデアが出てきました。しかし、シンプル過ぎていま一つそれぞれのアイデアがもたらすメリットが伝わってきません。実現可能そうなもの3つくらいに絞って、その分もう少し詳しい企画を出してもらえますか。
「コンビニ学習スポット」「コンビニリラクゼーションスポット」「コンビニ健康チェック」の3つが出ました。うーん、正直どれも微妙かな。コンビニリラクゼーションスポットは、スーパー銭湯のマッサージチェアエリアだけを抜き出したようなイメージでしょうか。健康チェックは自宅に体重計と血圧計を置いておけば済むような……。
せっかくアイデアを出してもらって文句ばかり言って申し訳ないのですが、どれも新しさを感じません。特に学習スポットはコワーキングスペースと何が違うのでしょう。
24時間利用できて低価格で利用予約や支払いは専用アプリで――。24時間営業はともかく、やっぱりそれはコワーキングスペースですよね。ChatGPTが出してくれた例にある学習コミュニティーの形成などができれば新しい価値は生まれそうな気もしますが、塾のように先生がいるとか、便利な学習ツールを用意するとか、学習者にどれだけ快適な環境を用意できるかが肝になりそうです。でも、勉強熱心な学生は学校や塾の自習室とか図書館に行きそうだし、コンビニ学習スポットには本当に需要があるのかしら。
なるほど、学生ばかりを想定していましたが、リスキリングやリカレント教育という点でいくと、一定のニーズがありそうな気がしてきました。しかし、そうなるとますますコワーキングスペースで事足りるような気もします。先日筆者が半日ほど利用したコワーキングスペースには、仕事をする人だけでなく、勉強する人もいましたし。
そういえば、ずっと寝ている人もいましたね。働いている人からすればこの人何しに来たんだって話ではありますが、移動中のすき間時間に休息を取りたかったのかもしれません。ならば、いっそコンビニ昼寝スポットを作ったら良いのでは。
ChatGPTのおほめにあずかり、しかも事業計画の素案っぽいものまで考えてくれました。コンビニ昼寝スポットが成功するかは別にして、繰り返し同じことを聞いたり伝えたりしても怒らず、アイデアにはポジティブな返事を返してくれるChatGPTとの対話は壁打ちに最適です。考えごとで煮詰まったときはChatGPTに相談してみると、意外な解決の糸口が見つかるかもしれませんよ。
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