対話型AIの台頭による検索エンジン市場への影響とはSEOタイムズ出張版

対話型AIが検索エンジンにとって代わるのか、それはいつのことなのか。現時点で検索エンジン市場に与えている影響はどの程度か。そしてChatGPTの成長を妨げる動きとは……。

» 2023年04月28日 11時00分 公開
[大嶋祐奈SEOタイムズ]

 米企業Open AIが開発した対話型AI「ChatGPT」が、文章の自然さや正確さから世界中の注目を集めています。2023年3月28日にはAIの安全性について研究する非営利の研究組織Future of Life Institute(FLI)が、高度なAIがもたらす社会へのリスクが大き過ぎるとして、GPT-4よりも強力なAIの開発を6カ月間停止するよう求める公開書簡を発表しました。この公開書簡には、Open AIの共同創業者であり、2018年まで同社の取締役を務めたイーロン・マスク氏が署名をしていることでも話題を呼びました。

 Open AIが2022年11月30日に「ChatGPT-3」のプレビュー版を公開してから、利用登録者数はたった5日で100万人を超えました。そうしたことからも、対話型AIの社会へのインパクトの大きさがうかがえますが、特に、対話型AIに代替される可能性のある検索エンジンかいわいへの影響が大きいようです。2023年2月6日には検索エンジン市場の約9割を独占しているGoogleが、「Google Bard」を発表し、対話型AI開発競争に名乗りを上げました。翌日の2月7日にはMicrosoftが「ChatGPT」よりも高度な言語モデルが組み込まれた「新しいBing」を発表するなど、大きなニュースが続いています。

 本稿では、「ChatGPT」をはじめとする高度な自然言語モデルを搭載した対話型AIが、検索エンジン市場にとってどの程度脅威となるのかについて迫ります。

対話型AIは検索エンジンにとって代わるのか

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