来たるデータ流通本格化時代に向けた日本企業の現状と取り組むべき課題について、PwCコンサルティングが調査結果を基に解説した。
自社が保有するデータから価値を生み出して新たな収益源とする「データマネタイゼーション」、さらに外部のデータも連携することでさらに高い付加価値を創出するための「データ流通」の取り組みが注目されている。PwCコンサルティングは2023年3月14日、「データ流通本格化時代を見据え、産業界や日本企業が今取り組むべきこと〜データマネタイゼーション実態調査2023に見る現状と課題」をテーマにメディアセミナーを開催。本稿ではそこで語られたポイントをまとめた。
PwCコンサルティング上席執行役員でデータ&アナリティクス リーダーの藤川琢哉氏は、「データマネタイゼーションがさらに進み、外部のデータを活用するデータ流通が本格化する時代が来た。データ流通で新たなスキームを作り、社会問題を解決する新しいビジネスが生まれる」と語る。
藤川氏は今日データ流通が注目を集める背景として、以下の5つを挙げた。
欧州では2019年から、データ流通のインフラ構築を目指す「GAIAXプロジェクト」が推進されている。米国ではいわゆるビッグテックと呼ばれる巨大IT企業を中心にデータ流通が進む。日本では河野太郎デジタル相が官民連携の国際組織設立を訴えており、日本が議長国となって2023年4月に群馬県高崎市で開催する主要7カ国(G7)デジタル・技術相会合でそれが合意する見通しだ。
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