この連載では商品情報がいかに重要で、また、いかに活用するのが難しいのか、そしてそれはどうやって解決できるのかを取り上げています。今回は、ECにおける商品情報の登録について。
日本でもEC(Eコマース:電子商取引)市場が成長していることは、皆さん実感されているかと思います。しかし、実際にどれくらい伸びているかご存じでしょうか。
以下は経済産業省「令和2年度電子商取引に関する市場調査」の報告書の抜粋(物販系データ)です。市場規模は毎年8%前後で伸びてきていましたが、いわゆるコロナ禍によって、2019年と比較すると2020年はなんと21.71%も成長しました。私たち消費者も普段より多くECを使う生活様式になり、結果、商品を販売する企業はECへの取り組みをより強く推進しなければならない力学が働いたといえるでしょう。
しかし、EC強化が重要な課題となる一方で、大手のスーパー、コンビニ、ホームセンター、EC事業者などの方から話をうかがうと、商品マスターに起因する課題に頭を悩ませている企業がほとんどです。
ECを始めるに当たっては、EC用のシステムに商品情報を登録することになります。リアルの店舗で必要とされる項目に加えて、EC専用の項目も登録しなければならず、その項目数が非常に多くなってしまうのです(「Microsoft Excel」や「Google スプレッドシート」で、列が100や200あるような表に商品の数だけ入力しなければならないようなイメージです)。
なぜ、ECでは商品情報の項目数が多くなってしまうのか。理由は2つあります。
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