Web関連企業従事者の62%がWebアクセシビリティを「知らない」と回答――freeeなど3社調査今日のリサーチ

freee、サイバーエージェント、サイボウズが,Webアクセシビリティに関する調査結果を公開しました。

» 2021年02月19日 19時00分 公開
[ITmedia マーケティング]

 freee、サイバーエージェント、サイボウズの3社は、Web関連企業従事者807人に対して「Webアクセシビリティ」に関するアンケート調査を実施しました。

 Webアクセシビリティとは「高齢者や障害者など年齢的・身体的条件にかかわらず、Webで提供されている情報にアクセスできること」。例えば、視覚障害者がWebサービスを利用する際に、音声のみでサービスを利用できるような操作性の充実などが挙げられます。

 調査の結果、回答者の62%がWebアクセシビリティを「知らない」または「聞いたことはあるが内容は知らない」と回答しました。また、79%が勤務先にWebアクセシビリティ向上に向けて取り組む人・部署が「存在しない・分からない」と回答しています。

(出典:freee、以下同)

 自社のWebサービスにWebアクセシビリティの向上が必要だと回答した人は53.9%、Webアクセシビリティに取り組む場合の課題で最も多かった理由は「Webアクセシビリティについて知見がある人がいない・最適な人材がいない」でした。

 今回、調査を実施した3社がそれぞれWebアクセシビリティ向上に取り組む理由と取り組みの具体例は以下の通りです

企業名 取り組む理由 取り組み例
サイバーエージェント 「サイバーエージェントのサービスを利用する全ての人が、心身の機能や利用する環境に関係なく、提供されている情報やサービスを利用できること」を目指し、Webサービスのアクセシビリティ向上に取り組んでいます。 「Ameba Accessibility Guidelines」の策定、公営競技投票サービス「WINTICKET」がWebアクセシビリティ試験でシングルAへ一部準拠、視覚障害当事者を交えたアクセシビリティレビューの実施
サイボウズ 「チームワークあふれる社会を創る」という理念に基づき、全ての人がチームに参加・貢献できるようにすることをミッションと考えています。Webに最もアクセスしにくい方たちがアクセスしやすいようにすることで誰もがよりアクセスしやすくなると考え、Webアクセシビリティに取り組んでおります。 アクセシビリティポータルサイトを公開、全盲・ロービジョンの社員による製品改善、視覚障害者の社員が主催して社内勉強会や研修を定期的に開催
freee 「アイデアやパッションやスキルがあればだれでも、 ビジネスを強くスマートに育てられるプラットフォーム」というビジョンを掲げ、“だれでも ”freeeが提供するサービスを使ってビジネスを推進できる世界を目指しています。ビジョン実現の為にもWebアクセシビリティの向上は必要不可欠であり、今後も既存サービスの改修含め開発を強化してまいります。 全盲エンジニアや色覚障害当事者による社内レビュー会の実施、他企業にも参考になるようアクセシビリティガイドラインを提供

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