ゲームとEコマースを中心に、アプリ内botの被害が深刻化しようとしています。アプリを使ってサービスを展開する企業にとって重要なのは、アプリ内bot不正の仕組みと影響、そしてbotに勝つ方法を正しく理解することです。
2018年のインターネットトラフィックを調査したImpervaによると、人間がアクセスして発生したトラフィックは全体の62%で、その他はbotによることが判明しています。
botの脅威は実際に深刻化しています。Juniper Researchは2019年の「アドフラウド(広告不正)」の被害額が420億ドルに上るという試算を発表しています。2021年には世界におけるモバイルアプリの収益が693億ドルに到達すると予測される中、モバイルアプリもbotの脅威にさらされています。アドフラウドは企業のマーケティング予算を食いつぶそうとしますが、アプリ内botはアプリ自体を攻撃し、より多くの害悪をもたらします。
アプリ内botは人間の行動を模して動作するようにプログラムされています。そのため、検出するのが非常に困難です。botは休むことなく特定のアプリ内イベントを実行し続け、人間には不可能な速度でアクションを実行します。アプリ内botの不正行為は、ユーザーエクスペリエンスの低下、継続率の低下、クレジットカード不正、ユーザーへのスパム行為およびアカウント全体の乗っ取りなど、多くの悪影響をもたらします。適切な防止策を講じなければ、ほとんどのアプリがbot不正に負けてしまうことでしょう。
どんなタイプのアプリもターゲットにされる可能性がありますが、現在最も大きな被害を受けているのがEコマースとゲームアプリです。アプリ内botはEコマースアプリから限定商品を数秒のうちに消し去ったり、ゲームアプリでは、いわゆるチートツールにより信じられないほどの高スコアをたたき出したりといった不正を働きます。これはユーザーエクスペリエンスやブランドの評判に影響を与え、長期的にはユーザーがアプリから離脱してしまうことにつながります。
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