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» 2019年07月15日 06時00分 公開

シンガポール発のユニコーン企業:リテールテックのTraxが日本市場に本格参入 画像認識で店舗の棚を見える化 (1/2)

店舗の商品棚の前で撮影した写真を機械学習で画像認識し、在庫状況や商品棚上のシェア、 品切れ情報などが簡単に確認できるようになる。

[織茂洋介,ITmedia マーケティング]

 デジタルトランスフォーメーションは消費財(CPG:Consumer Packaged Goods)メーカーにとって、財務やサプライチェーン、最終消費者とのやりとりに至るまで、ビジネスのさまざまな部分で大きな影響を及ぼす。eコマースのインパクトも大きい。しかし、デジタル化が大きく後れている場所がある。それが、店舗の中の「棚」だ。大半の消費財の売り上げはほとんどが物理的な店舗から来ているのに、ここだけがデジタル化されていない。これは大きな課題であり、チャンスでもある。

 この課題に挑むのが、小売業向けにデジタルマーケティングサービスを提供するベンチャー企業のTraxだ。同社は2019年7月11日、東京・渋谷のTRUNK(HOTEL)でプライベートイベント「Trax Innovation Day World 2019」を開催し、日本市場への本格参入を発表した。

店舗内のデジタル化で何が変わるのか

 Traxは、日用品や飲料製品など店舗の商品棚を撮影した画像を分析しデジタル化できるサービスを、Coca-ColaやProctor & Gambleなど大手を含む消費財メーカーや小売業者向けに提供している。

 これを使うことにより、在庫状況や商品棚上のシェアを可視化し、品切れ情報などが簡単に確認できるようになる。さらには商品のラベルの向きや適切な場所、値段のタグなども確かめられるので、実績に応じてそれらを適宜改善し、SKU、ブランドおよびカテゴリーの各レベルでより効果的なアクションを促進することで、効率的に売り上げを伸ばすことができる。

 TraxでAPACマネージング・ディレクターを務めるナダブ・イタック氏は「Traxは店舗の中に『目』を入れることができる。棚の視認性を上げて画像で捉えた棚を分析一元管理することで、正確かつ次のアクションにつながるデータをお届けできる。また、ストアオーディット(店舗監査)の時間を大幅に削減し、その分営業担当者は営業活動に注力できる」と語る。

ナダブ・イタック氏 ナダブ・イタック氏
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