A/Bテストとは2種類以上のWebページを制作し、あるユーザーにはAパターンを表示、あるユーザーにはBパターンを表示して、どちらのページのパフォーマンスが高いかを測るテスト手法です。図1 はA/Bテストの一例です。
図1 A/Bテストの例 (CVRは「コンバージョンレート」)。上記の例だと、「パターンC」が最もパフォーマンスが高い
A/Bテストは、データを元にWebページのレイアウトや画像、キャッチコピー、バナーなどのページのパーツを評価することができるため、Webページを改善して最適化を進める上で、勘と経験に頼る場合に比べて、高い効果が期待できます。以前はA/Bテストの「準備」「実施」「結果の集計」をパッケージ化した低コストで使い勝手のよいツールがなかったため、A/BテストはWeb担当者にとって敷居の高いテスト手法でした。しかし現在では、低コストかつ簡単な操作でテストが実施できる米国発のA/BテストツールOptimizelyが日本も含めて世界的に使われるようになってきており、また、日本発のplanBCD(Kaizen platform社)も導入ユーザー数を伸ばすなど、多くのWeb担当者にとって、A/Bテストは敷居の低いものになりつつあります。
今回は、日本でも最近導入が進んでいるA/Bテストツールとヒートマップルールを組み合わせて使用することで、コンバージョンレート(CVR)を確実にアップさせる方法を解説します。
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第1回 ヒートマップ入門――データ・ビジュアライゼーション時代に対応したWebアクセス解析で意思決定とアクションを高速化
企業が日々蓄積する情報の量が爆発的に増えてきている中で、データの「見える化」、すなわち、データ・ビジュアライゼーションが注目を集めるようになってきています。その流れの中で注目されているテクノロジーの1つ「ヒートマップ」が、Webアクセス解析の現場でどのように活用されているのかを解説します。
第1回 レポート分析のプロトタイピングで意思決定フローを作る
ページビュー、ユーザー数、広告のビューやクリック数……。Webのアクセス解析で一般的なこれらの指標は果たして、あなたの会社の経営判断に寄与しているだろうか? 「清水誠のWeb解析ストラテジー」第1回では、メディアサイトを例に、適切な意思決定を支援する指標の定義方法およびレポーティング方法を解説する。
第2回 メーカーサイトでもここまで分かる貢献度
ページビュー、ユーザー数、広告のビューやクリック数……。Webのアクセス解析で一般的なこれらの指標は果たして、あなたの会社の経営判断に寄与しているだろうか? 「清水誠のWeb解析ストラテジー」第2回では、製造業のサイトを例に、適切な意思決定を支援する指標の定義方法およびレポーティング方法を解説する。
第3回 「メルマガ」ではなく、「newsletter」では?
言葉の持つイメージによって、理解が制約を受けることがある。企業が配信するメール=メルマガと比喩的に表現すると、面白い文章を書いて全員に一斉配信するもの、と思い込んでしまいがち。米国生活中に実際に届いたメールの内容とタイミングについて具体的に紹介する。
第4回 「アクセス解析」でも「Web解析」でもない
Web Analyticsは「アクセス解析」や「Web解析」と訳されますが、実はどちらも微妙に異なります。「分析」と「解析」の違い、「アナリシス」と「アナリティクス」の違い、「ログ」や「アクセス」ではない理由など、紛らわしく悩ましい現状について整理しつつ、注意点をまとめました。
第5回 「PDCA」の意外な歴史と本質
略語が1人歩きし「改善は継続が大事。がんばろう」で終わっていることが多い「PDCAサイクル」は、デミング博士によって1950年に日本に輸入され、サンプリングと分布という統計的なアプローチと品質管理の概念は日本の産業に大きく影響を与えた。100年の歴史から学ぶべきことについて、改めて整理する。
第6回 データはアウトプットではなくインプット
Web解析=効果測定、というイメージがあるが、終わった施策の効果を後で調べ、改善の余地があれば改善するのは従来型の古いWeb解析。データの取得と解析を最後のアウトプットではなく、最初のインプットとして位置づけることのメリットについて紹介する。
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