CRMのトレンドはどこへ向かうのか?CRMを巡る5つのトレンド

2013年も、すでに四半期が過ぎた。マーケティングの世界では、昨年に引き続き、ビッグデータやソーシャルメディア活用が注目されているが、ここで一度、基本に立ち返り、CRM(Customer Reationship Management)についての今年のトレンドを押さえておこう。

» 2013年04月02日 15時02分 公開
[岩崎史絵,ITmedia マーケティング]

 2013年初頭、Enterprise Apps Todayに掲載された記事“Top5 CRM Trends for 2013”では、

  1. 「360度顧客視点」の進化
  2. ビジネスインテリジェンスとの相互接続
  3. BYODによるモバイルCRMの進化
  4. セールスマネージャーの支援強化
  5. モバイルCRMの統合

という5つのトレンドが来ると予想している。こう答えるのは、米調査会社Ovrum社、CRMソリューションを提供するSage CRM Solutions社、クラウドサービス事業を展開するCallidusCloud社などの経営陣だ。もっといえば、(1)と(2)はほぼ同じ意味であり、また(3)と(5)もトレンドの流れとしては同じ方向を向いている。早くいえば、「ビジネスインテリジェンス(分析)分野との統合」「モバイル化」により、「セールスマネージャーの支援強化」を目指す流れが加速するといことだ。

 Ovrum社の主席CRMアナリストのジェレミー・コックス氏は、「これまで神話化していた“360度の顧客視点”というのは、事実上どのベンダも提供できていなかった。これが再び注目されてきたのは、経営レベルの顧客経験管理(Customer Experience Management:CEM)を試行錯誤した結果、市場の動きや顧客の行動を理解をより深められるようになってきたから。ただし、従来のCRMベンダが言っていたような『単一システムで360度の顧客視点を実現する』というものとは決定的な違いがあり、リアルタイム分析やビジネスインテリジェンス(BI)と連携して実現するもの」と述べている。

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