私はアメリカ人と仕事をすることが多い。そしてアメリカ人は、日本人の感覚からすると「こんなに少ない時間で大雑把に立てた企画でいいのか?」と心配になるくらいスピーディにプランを実行に移している。実を言うと、私は当初、日本人の緻密さに比べアメリカ人の詰めの甘さが気になって仕方がなかった。しかしそのうち、「その後」が違うことに気がついた。彼らは当初の企画の実行結果を検証する仕組みを持っているのだ。事実に基づいて実施結果を議論し、軌道修正しながら進化させていく。実際に実行した結果から学んでいるので、結果的に進みが速いし、最終的な品質もよくなる。まさにサーフィンの方法論なのだ。
第1回 衰退する企業と躍進する企業、違いは「事業定義の仕方」にある
第2回 「多機能/高品質なのに低収益」――間違いだらけの顧客中心主義から抜け出す
第3回 「価格競争」から「価値競争」へ
第4回 新製品は売れない。ではどうするか?
第5回 企画書は永遠のβ版? 間違いだらけの企画の進め方
第6回 「ベストプラクティス」が「猿真似」に陥る理由が分かると、顧客中心主義の戦略のポイントが分かるCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.