商談や打ち合わせといったビジネスコミュニケーションにおいて、Z世代は他の世代と比較してどのような特徴を持つのでしょうか。
コミュニケーションスキルをAIで解析するサービスを提供するコグニティは、世代間コミュニケーションの差をAIで分析した調査レポート「Z世代のコミュニケーション特性 2024」を発表しました。調査対象者は上場企業7社の435人。同社が提供するAIツールを活用し、調査対象者と上司とのワンオンワンミーティング、セールストーク(ロールプレイング+実商談)の内容を分析しています。
調査からはZ世代のビジネスにおけるコミュニケーションの傾向が見えてきます。例えば営業トークにおいて、Z世代は他世代と比べて商品やサービスの購入意思を明確に確認することが少ない傾向にあるようです。相手の意向を「はい、いいえ」といった分かりやすい回答で確認する「CLOSED質問」のZ世代における出現率は29.3%。他世代における出現率41.0%と比べると10ポイント以上少ない結果になりました。
Z世代の営業トークには“慎重さ”が顕著になっています。「あのー」や「ええっと」といったつなぎ語句(フィラー)の出現率が他世代において53.7%だったのに対し、Z世代では25.7%と半分以下。この結果から、Z世代は言葉を慎重に選び、不要な語句の出現を抑えている様子がうかがえます。
調査からはZ世代とのコミュニケーションにおける課題も浮き彫りになりました。ワンオンワンミーティングにおける上司からのCLOSED質問の出現回数を世代間で比較したところ、Y世代では19.1回だったのが、Z世代では27.3回Z世代とのワンオンワンミーティングの時間は平均26.5なので、上司は約1分に1回はCLOSED質問をしていることになります。
慎重に言葉を選び会話量が少ないZ世代にいかに話してもらうか。上司の力量が問われることになりそうです。
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