特集
» 2020年07月08日 09時00分 公開

「営業のデジタルシフト」について語ろう【後編】:福田康隆氏、NEC東海林直子氏らが語る営業のデジタルシフト まずどこから始めればいい? (1/2)

お客さまに会って課題を与えてもらうスタイルから、営業自身が課題を先に探して提示するスタイルへ。働き方を根本から変える上で営業のデジタルシフトはもはや待ったなし。具体的にどこから着手すべきか。激熱トーク後編。

[冨永裕子,ITmedia マーケティング]

 2020年7月13日から7月17日に開催されるオンラインイベント「NEC iEXPO Digital 2020」のオープニングセッションにおけるパネルディスカッションでは、元マルケト社長で現在はジャパン・クラウド・コンピューティング パートナー兼ジャパン・クラウド・コンサルティング代表取締役社長を務める福田康隆氏とNEC 第二製造業ソリューション事業部 事業部長 清水一寿氏、NEC IMC本部 本部長 東海林直子氏が、デジタルシフトの進め方についてディスカッションを行った。モデレーターは『インサイドセールス 究極の営業術』(ダイヤモンド社)の著者でグローバルインサイト CEO 水嶋玲以仁氏が務めた。

 前編「NECが取り組む営業のデジタルシフト 『会えば何かが起こる』から『先に課題を提示できる』営業へ」に引き続き後編では、参加者からの質問への回答も交えつつ、営業のデジタルシフトの具体的な進め方について各氏が語った。

左から福田康隆氏、清水一寿氏、東海林直子氏、水嶋玲以仁氏

トップダウンとボトムアップをそろえよ

水嶋 営業がデジタルシフトし、オンラインを前提とした活動が前提となる中では、説明資料一つ取っても、ゼロから作り直さないといけない。リモート商談特有の間の取り方も考えないといけない。テクニカルなチャレンジがいろいろ出てきます。これから営業のデジタルシフトを進めたいと思っている企業は、どこから始めるべきでしょうか。

清水 NECは歴史がある会社ですし、ITを売り物にしている割に営業のスタイルはオーソドックスです。ゴールのイメージが「THE MODEL」(※)だとしても、既存のやり方を変えながら、そこに到達するまでに数段階の積み重ねが必要になりそうです。特に最初のステップが悩みなので、福田さんにそこを教えてほしい。

※福田康隆氏がセールスフォース・ドットコム在籍時に提唱した組織的な営業プロセスマネジメントの仕組み。その骨子は同氏の著書『THE MODEL』(翔泳社)にまとめられている。

福田 トップダウンとボトムアップの両方がそろわないといけないと思います。退屈な回答かもしれませんが、企業文化を変えるには時間がかかります。以前、SFA導入を支援していたときも、SFAは営業が100人いたら100人が良いというものではありませんでした。でも10人が良いと思って導入が成功すれば、やってみようと思う仲間が増える。号令で一気には変わりませんが、成功体験を積み重ねることだと思います。年齢は関係なく、やってみたいと思うかどうか、それだけです。飛行機の離陸と同じで気合とパワーが必要ですが、安定飛行に至る前につらくなってやめる人が多いのが残念です。

水嶋 福田さんから「気合」という言葉を聞くとは思わなかった。最初のステップもですが、広げることも大変ではありませんか。私が専門にしているインサイドセールスの場合、興味を持ってもらってもパイロットで終わることもあります。次のステップはどうするのでしょうか。

福田 その部門のトップの方が社内で宣伝をすることが大事です。どんなに良い仕事をしていても、当事者からの情報発信はやりにくい。そこに行き着くまでに何をしたかを経営陣に共有してもらった上で、社内に「そんな考え方があるのか」という空気を作るのもトップの仕事だと思います。

水嶋 事業のマネジメント層が先見性と忍耐力を持ちながら、投資した結果と可能性について他の人に知らせることが大事だと。

東海林 「トップダウンとボトムアップの両方が大事」という話に関して言えば、NECのトップは私たちの取り組みに注目しています。加えて、現場の営業も注目をしている。その意味でも成功例を社内に伝えていくことが大事になりそうです。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

システムメンテナンスのお知らせ

8月8日(土)10時30分〜16時30分の間、システムメンテナンスのため、会員限定記事の一部表示や資料(ブックレット、ホワイトペーパーなど)のダウンロードなどが正常にできなくなる可能性があります。ご不便をお掛けいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。