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» 2020年07月07日 18時00分 公開

「営業のデジタルシフト」について語ろう【前編】:NECが取り組む営業のデジタルシフト 「会えば何かが起こる」から「先に課題を提示できる」営業へ (1/2)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に伴い企業活動の在り方も大きな変更を迫られている。営業職の従事者は「人との接触を避けるべし」という難題を突きつけられた。そこで一気に進もうとしているのがデジタルシフトだ。NECの取り組みはどうなっているのか。

[冨永裕子,ITmedia マーケティング]

 2020年7月13日から7月17日にかけての5日間、NECはオンラインイベント「NEC iEXPO Digital 2020」を開催する。本稿ではメインイベントに先立ち7月2日に実施したオープニングセッションから「New Normalで変わる、B2Bマーケティングとセールスの在り方」の実況まとめをお届けする。

 登壇者はジャパン・クラウド・コンピューティング パートナーでジャパン・クラウド・コンサルティング代表取締役社長 福田康隆氏とNEC 第二製造業ソリューション事業部 事業部長 清水一寿氏、NEC IMC本部 本部長 東海林直子氏。『インサイドセールス 究極の営業術』(ダイヤモンド社)で知られるグローバルインサイト CEO 水嶋玲以仁氏がモデレーターを務めた。

「あいさつだけの営業」は、もういらない

福田康隆氏

水嶋 参加者の所属を見ると、営業が一番多いようです。4月以降、営業を取り巻く環境は世界的に大きく変化しましたよね。

福田 ここ数年、マーケティングのデジタルシフトは進んでいたものの、営業は難しいのではないかと感じていました。でも、今ではCレベル(経営層)との商談ですらオンラインで進めています。感覚的には95%がオンラインでしょうか。マーケティングの変化という意味ではウェビナーへのシフトが顕著です。参加者とのエンゲージメントの作り方が数カ月でとてもレベルアップしたと感じます。

清水 営業の私たちからすると、「できるんだ」というのが率直な感想です。今まで訪問は最も重要な活動とされてきただけに、それがオンラインに変わると、難しいこともあります。

福田 私自身が思い出すのが、2005年に米国から日本に戻ってきたとき(※)にやったインサイドセールスの立ち上げです。社内では反対意見も出ましたが、やってみたらお客さまに受け入れられた。お客さまから言われた言葉で印象的だったのが「あいさつだけの営業ほど、うっとうしいものはない」という言葉です。中には同じやり方を自社でも取り入れたいというお客さまもいらっしゃったほどです。企業側の効率を追求するだけではなく、お客さま側で価値を感じてもらうことが重要だと思います。

※前々職であるセールスフォース・ドットコム在籍時。

清水 今までの営業は、ともすれば会うことを目的化するところがありました。「お客さまに会えば何かが起こる」と考え、お客さまに会って課題を与えてもらい、社内のリソースを使って解決策を提示するというスタイルで仕事をしてきました。しかし今後は、営業自身が課題を先に探して提示するよう進化しないといけない。コロナの有無は関係なく、そんな危機感があります。

東海林 私たちもお客さまからマーケティングソリューションの提案を受けることはあります。これまではあいさつから始まるところだったのが、会うための目的を事前に整理した上で面談に臨むように変わりました。面談は30分程度ですが、次につながるかという点では難しさがあります。むしろ次に会うまでのハードルが高くなったと感じるぐらいです。

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