調査リポート
» 2020年07月02日 22時00分 公開

今日のリサーチ:コロナ禍の観光に見える20の兆しとは? TBWA HAKUHODOなどが「観光復興ガイド」を公開

SNS上の旅行に対する価値観の激しい変化を分析し、そこから見えた20の新たな兆しとその後の打開策をまとめています。

[ITmedia マーケティング]

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 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響はさまざまなビジネスに波及しています。とりわけダメージが大きいと考えられるのが観光業界です。

 博報堂とTBWA WorldwideのジョイントベンチャーであるTBWA HAKUHODOは、有事の復興支援を担う非営利法人のFUKKO DESIGNおよびPR TIMESと共同で「新しい時代に対応する観光復興ガイドーSNSから見える企画のタネー」を発表しました。同ガイドではTBWA HAKUHODOのソーシャルボイス分析の知見を生かして生活者の観光に関する兆しを抽出し、その打開策をまとめています。

 人々の旅行に対する考え方の変化を見ると、1月下旬の中国・武漢市におけるコロナ発生のニュースを受け、訪日旅行客の移動を警戒する話題が急増。その後、訪日観光客の減少もあり各地でキャンセルが相次ぎました。4月以降になると緊急事態宣言発令に伴った各県の自粛要請が大きなニュースとなり全国的に移動自粛ムードが高まりました。緊急事態宣言解除をピークに、現在はやや落ち着きを見せています。

2020年1月1日から6月14日までの間における「旅行」「旅」「観光」を含むTwitter投稿からノイズを除外

旅行意欲を高める20の兆し

 旅行に関するSNSでの会話量はコロナをきっかけに大きく減少しました。2019年春と2020年春を比較すると、Twitterをはじめとする各SNSの利用が活性化する一方で旅行に関するTwitter投稿数は顕著に減少しています。旅行に関するTwitter投稿のうち「ポジティブ投稿」「ネガティブ投稿」の件数の変化を比較するとポジティブな発話は全体と同じく減少している一方で、旅行に関するネガティブな意識や発話だけはプラス25.5%と大きく増加しています。

 旅行に関する投稿から8種の感情にひも付く投稿を抽出して2019年と2020年で増加率を比較すると、卒業旅行キャンセルなどの「悲しみ」や制度不備などへの「怒り」よりも圧倒的に「不安」が伸長していることが分かります。旅行先や移動手段での密集度や施設の感染予防対策、他県からの移動が歓迎されているか、旅行に行くことで不謹慎に思われないかなど、不安の中身はさまざまです。

「旅行」「旅」「観光」を含むTwitter投稿から8種の感情にひも付くキーワードを含む投稿を抽出。2019年春(3〜5月)と2020年春(3〜5月)の比較

 旅行に行きたい人が今、何を望みどんな体験を求めているかをSNSの投稿を基に分析してまとめたのが「20の兆し」です。自宅待機からの解放と“密”ではない安心感から高まる大自然への欲求、ピンチの観光地を救いたいという「応援消費」の気持ち、抑えられていた趣味への渇望などをうまくくみ取って旅行者の新しい価値観に応えることが観光業復活の鍵になるようです。

旅行意欲を高める20の兆し

 ガイドでは、観光業や自治体などがすぐに具体的かつ実践的な取り組みを考えられるように「企画を考える公式」も用意しています。また、ガイドの活用方法や分析データの解説についての説明会もオンラインで開催予定です(関連リンク参照)。

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