HubSpotが無料のCRMを強化、メール配信と広告管理機能を提供予算がなくてもフライホイールを回す

無料で使える「HubSpot CRM」に、メールマーケティング機能と広告機能が加わった。

» 2019年07月23日 15時00分 公開
[ITmedia マーケティング]

 HubSpot Japanは、同社が提供する無料のCRM(顧客関係管理)ツール「HubSpot CRM」に「Eメール作成・送信・分析機能」を追加した。また、Google広告、Facebookリード獲得広告、LinkedIn広告、Instagram広告のパフォーマンスを一覧できる広告管理機能も無料アカウントで利用できるようになった。

 HubSpotは2018年に製品体系を刷新し、HubSpot CRMの上に「Marketing Hub」「Sales Hub」「Service Hub」の各プランを提供するようになった。

 HubSpot CRMを使うことで、企業は見込み客や顧客のコンタクト情報、自社Webサイトにおける行動、属性情報、営業チームの商談状況などを無料で管理できる。HubSpot CRMにアクセスできる自社ユーザーの登録数は無制限で、顧客も100万件まで管理することができる。

HubSpot CRM

SMBやスタートアップのデジタルマーケティングを推進

 同ツールを軸にマーケティング、営業、カスタマーサービスが連携して中心にいる顧客に価値を提供し、興味を引き(Attract)、信頼関係を築き(Engage)、満足させて(Delight)推奨者(プロモーター)に転換するというフレームワークをHubSpotでは「フライホイール」と呼んでいる。

フライホイール

 顧客獲得のためには広告(Attract)やメール配信(Engage)など何らかの施策を実施する必要があるが、マーケティング予算を潤沢に持たないSMB(中小企業)やスタートアップ企業が個々に独立したツールを導入しようとすると、運用が煩雑化する一方、顧客の行動や態度変容を迅速に施策に反映することが難しい。また、成果を追跡しようにもデータがツールごとに分断してしまう。

 CRMツールを軸にツールを一元化すれば顧客データを活用して効率的な運用が可能になるが、そうしたツールの多くはSMBやスタートアップにはコスト負担が重過ぎるのが課題であった。

 今回のアップデートはHubSpotのコアとなる無料ツールを強化するものであり、企業は導入コストをかけずに見込み客の獲得と関係性構築に必要な最低限の施策を単一のプラットフォーム上で実施できる。具体的には以下のようなことが可能になる。

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