電通デジタルが、デジタル広告の最適な上限フリークエンシー(表示回数)の上限を導き出すフレームワークを開発。その狙いとは。
電通デジタルは2019年6月13日、デジタル広告の最適な表示回数(フリークエンシー)の上限を導き出すフレームワークを提供開始した。
フリークエンシー最適化はブランド認知や購入意向など、いわゆるアッパーファネルからミドルファネルの態度変容を狙うブランド広告主にとっては、特に気になる課題だ。人ベースでのターゲティングが可能になった世界では、「Right Person」「Right Time」といわれるように、ブランドが訴求したいターゲットに対して良きタイミングで効率的な広告配信ができるようになった。だが、何度広告を当てる(表示させる)のが最も効果的かは、なかなか判断が難しい。
デジタル広告において、プラットフォームは通常「フリークエンシーキャップ」あるいは「フリークエンシーコントロール」といった、一定期間内に同一ユーザーへの広告表示回数を制限できる機能を用意しているが、上限設定が適正回数よりも低ければCPM高騰を招き、本来得られた表示回数よりも少ない回数しか広告を配信できなくなる。一方で適正回数よりも高く上限設定すれば、それはそれで一部のユーザーにインプレッションが集中してしまい、リーチ獲得効率が悪くなる。
電通デジタルが今回発表したフレームワークは、この課題に応えるものだ。同社独自の「フリークエンシー回数別リフトモデル」と、広告プラットフォーム側が保有するリーチシミュレーションデータ(ユーザーへのリーチ数とフリークエンシー分布の予測データ)を組み合わせることで、広告主は配信セグメントや広告予算、配信期間に応じて最適なフリークエンシー上限回数を導き出すことができるようになる。
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