BOVAにおける審査基準は「拡散される動画か」「新しさがあるか」「課題解決になっているか」の3点だ。
スマートフォンが普及しオンライン媒体への接触率が高まる中、企業はオンライン動画を単に話題作りのために制作するのではなく、それ自体を重要なコミュニケーション手段と位置付けるようになっている。そうした背景からたくさんの動画が生み出されているが、オンライン動画がメジャーになればなるほど、上記3点の条件を満たすためのハードルは高くなっているともいえる。
審査員長で電通 第4CRP局長/エグゼクティブ・クリエーティブディレクターの佐々木 康晴氏は、「オンライン動画はCMより変化が激しい。毎年毎年新しい手法を見せてくれる。表現の変化もあるが、見る方の変化も激しい。以前は面白い動画なら喜んでシェアしてもらえたが、今はそうではない。皆『広告に踊らされている』と思われたくないので、本当に共感したものしかシェアしない。何が求められているのか、作り手は見る側の気持ちを忘れずにいてほしい」と講評を述べた。
インストリーム広告や自動再生で視聴を強いるものは別として、企業やブランドがコンテンツとして発信するオンライン動画は、Webやモバイルアプリなどのオウンドメディアにわざわざ来てもらわないことには、そもそも人の目に触れることすらないという難しさがある。しかし、逆にいえば、見る側のインサイトを捉えたすぐれたコンテンツを用意できれば、クリックして来訪した人の興味を醸成し、企業・ブランドへの共感を高めるための有効な手段ということにもなるだろう。
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